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1999年公開の「グリーンマイル」は、スティーヴン・スピルバーグ監督が予告を観ただけで4回泣いたと話題になった映画です。
死刑執行人と死刑囚というダークな設定にもかかわらず、純粋なヒューマンドラマとして世界中を感涙させました。
劇中で描かれた羽虫と光の正体は一体何だったのでしょう。
ジョン・コーフィという男の正体を徹底考察し、看守たちの涙の訳に迫ります。
そして、命を受け取ったことでポールの運命はどう変わるのでしょう。様々なメッセージが込められた名作を紐解いていきます。
命を注がれたのは偶然の出来事
劇中でポール・エッジコムはジョン・コーフィーによって命を注がれます。
長寿となって生きるポールは幸せだったのでしょうか。
ジョンの意図した事ではなかった?
ジョンは不思議な力を持ち自分が長寿であることを知っています。
しかし、自分が助けたネズミや人間たちも長寿になることを知っていたのでしょうか?
様々な解釈がありますが、生きることの苦しみを知っていたジョンがわざと他の生き物を長寿にするとは考えにくいことです。
命を操る神のような力を持つジョンは、目の前の苦しみから救いたいという純粋な気持ちで命を注いでいます。
長く生きることは失う辛さを味わうこと
1992年にポールは友人のエレインに1932年の話をしています。およそ60年程まえの話です。
1992年現在ポールは108歳、ねずみは60歳(ネズミの平均寿命は2年)を超えているのです。
おそらく今後もポールは生き続けることになるでしょう。
長生きをすることはいいことだと感じますが、実際に長く生きたポールは否と考えています。
その理由は大切な人達の死を見送らなければならないから。
それは大きな喪失感と悲しみに襲われる瞬間です。幾度も繰り返される「死の見送り」は辛く切ないものです。
長く生きることは神への償い
またポールは死刑執行人として、多くの命を奪った罪を償う為に大切な人の命を見送っているとも考えています。
ジョンから与えられた命は、ポールにとって罪を償うためのものになりました。
私の償いなんだよ、ジョン・コーフィを電気イスに座らせた私への罰なのだ、神の奇跡を殺してしまったんだよ。
引用元:グリーンマイル/配給会社:ワーナー・ブラザーズ
黒い羽虫は「負」を表現
病気を吸い取る際に羽虫が使用されていますが、この羽虫は一体何を表現しているのでしょう。
羽虫は負を表現している
一般的に羽虫はストレスや不安、問題などを示すといわれています。
劇中ではこの羽虫を「負の物」として上手く使用しています。