リュークは頭脳明晰で、見たことないような方法でデスノートを使う月が好きだったので、取り乱す姿は面白くなかったのです。
リュークはその場で、自分のデスノートに月の名前を書きました。
月とリュークとの約束で、月が死ぬ時は警察に殺されるのではなく、リュークがデスノートに名前を書くように話していたのです。
こうやってキラとして終わりを迎え、デスノートに月の名前を書くことが、リュークが唯一見せた優しさだったのかもしれません。
アニメでのラストシーンは漫画と少し異なっている?
基本的には原作に沿って、忠実に再現されているアニメですが、何点か異なるシーンがあります。
- 月の死ぬ瞬間
- 魅上の死に方
- 海砂のその後
- キラがいなくなった世界
原作での月はかつての爽やかな姿からは想像できないような狂気で満ちた表情で最後を迎えます。
倉庫の中で死ぬのですが、アニメではこの倉庫を抜け出します。銃で撃たれ、命からがらその場を逃げ出してから死んでいくのです。
若かりし頃の自分の幻影とすれ違い、Lの幻覚を見た後に安らかにこの世を去りました。
漫画では生に固執する狂った殺人犯としての死であったことに対し、アニメではラストでかつての人間らしさを取り戻しているのです。
魅上の最後も、原作では獄中死でしたが、アニメでは倉庫の中でペンを胸に立てて自殺してしまいます。
また、海砂は原作では月が死んでからの描写はなかったのですが、アニメではビルの屋上へと向かい自殺を連想させるシーンがありました。
このように魅上や海砂にとってのキラは本当に神様であり、月に良いように利用されようが、崇拝すべき存在だったのです。
その神様であるキラが亡くなってしまっては、生きる意味さえもなくなってしまったのでしょう。
また、キラの死から1年経った世界で再び犯罪が増える場面がある漫画と異なり、アニメではその後のことは描かれていません。
キラが死んだ時点で、アニメではすべてが終わりとなっているのです。
前半に敷き詰められた後半への伏線とは
テレビに出たりしているモデルの弥海砂の存在が後半では大切な存在となります。
キラを崇拝していることを公言しており、自分にとってどれほどまでの人なのかを語っているシーンが見られました。
そして、海砂のストーカーの番組ADが海砂を襲い殺そうとする場面では、ADが心臓発作で亡くなってしまいました。
と同時に海砂の前に黒いノートが落ちてくるのです。このノートこそが、後半で大きな働きをもたらすこととなります。
また、死神が持つ能力でもある「死神の目」ですが、これがあればどんな人でも本名と寿命が見えてしまうのです。
目を手に入れる条件が自分の寿命の半分と交換なので、月は論外だと突っぱねていました。
しかし、この目も後半で出てきます。海砂は、本来の寿命で死ななかったので、彼女の命は人の為に容易く使えるのです。
このように前編の映画では、弥海砂に関する伏線が多く敷き詰められていました。
意外なところも伏線として繋がったりしますので、目を離すことができません。