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1967年に公開された「暗くなるまで待って」はオードリー・ヘプバーンの演技力が光る名作です。
原題は「Wait Until Dark」で同名舞台作品を映画化したものです。
ヘプバーンの演技に加えテレンス・ヤング監督の見事な演出が話題となりました。
名作とは観れば観る程奥深いもの、スージーの涙の理由や自分をバットマンと比喩した理由は一体何なのか。
そして、劇中にはもう一人目が見えない人物がいるのです。
映画の魅力はオードリー・ヘプバーンの演技力
妖精と呼ばれるほどの美貌の持ち主であるオードリー・ヘプバーンですが、今作品はその演技力が注目されました。
オードリー・ヘプバーンは綺麗なだけじゃない
オードリー・ヘプバーンは、1953年の「ローマの休日」で初々しく美しい姿が話題になりました。
その後も「ティファニーで朝食を」「マイ・フェア・レディ」など彼女の美を強調するかのような作品が続きます。
しかし本作品は化粧も薄めにし、盲目の女性を演技力だけで見事に魅せてくれるのです。
注目したいのはタイトルともなっている暗くなってからのシーンです。
スージーは暗闇(自分の得意な世界)で強さを発揮し、攻守逆転の様子を鬼気迫るような勢いで演じています。
美しいだけじゃない女優オードリーの演技は必見といえるでしょう。
激やせが作品にリアル感を生んだ
元々線の細いオードリー・ヘプバーンですが、劇中の彼女は更に痩せてはかなげに映ります。
実は撮影時、夫であり制作者でもあったメル・ファーラーと別居中であり、翌年には離婚をしています。
この夫とのいざこざがあり、撮影当時に激やせしていたのです。
しかし、幸か不幸か痩せたオードリー・ヘプバーンが事故で盲目になった女性像にピッタリとマッチしています。
場面はあまり変わらない
映画を観ても意外と気が付かないのですが、場面はほとんど部屋の中です。
この映画は元々舞台を基に制作されたので、場面展開が少ないストーリーとなっています。
下手をすれば場面展開がなく退屈な映画になっていることでしょう。
しかし、退屈さを全く感じさせないのは出演者の演技力と監督の演出力のたまものです。
監督の見事な演出力
「暗くなるまで待って」の監督はテレン・ヤング監督です。
映画ファンなら聞き慣れた名前かもしれませんが、007シリーズを手掛けた名監督として有名です。