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ラブロマンスの傑作といわれる映画「慕情」。
時代や様々な障害に翻弄されながら、愛を貫き強くなっていく2人を描いています。
一緒にいる僅かな時間を大事にすることで、愛を育んできたマークとスーイン。
その困難は2人の愛情の加速に影響を及ぼしていました。
試練でさえ引き裂けなかった2人の愛情に迫ります。
また、本作は邦題と原題とでは違うタイトルです。
邦題・原題それぞれの意味と、そこに込められた思いも探っていきます。
原題・邦題の意味とは?
「慕情」は邦題で、原題は「LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING」です。
映画の内容にどう沿わせたタイトルになっているかを探ります。
SPLENDOREDとは?
本作の原題は「LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING」です。
直訳すると「愛とは多くの輝くもの」という意味になります。
しかし、辞書を引いてみるとSPLENDOREDでは該当しません。
元の単語であるSPLENDORは輝きという意味で、SPRENDIDの名詞形にあたります。
SPLENDOREDとなっているので形容詞形と思われますが、形容詞としては存在しない単語のようです。
そのため、映画の内容に沿って充てられた造語であると考えられます。
「慕情」とは?
邦題の「慕情」は、慕う気持ちという意味です。
相手を思う気持ち、特に恋愛においての気持ちを指しています。
こちらもマークとスーインが抱く気持ちという、映画の内容に沿った題名です。
原題・邦題に込めた愛の視点
原題・邦題ともに映画の内容を表現しているタイトルです。
しかし、そこに込められた意味は少し異なります。
それぞれのタイトルに込められた視点は何なのでしょうか。
原題「LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING」
原題の視点から考えると、2人の間にある全てのことを指しているといえます。
互いの気持ちだけでなく、共に過ごすささやかな時間、一緒にいた思い出…。
また、望んでも共に居られない事実、その時間をも含んでいるといえるでしょう。
それら2人の間にある全てのことが“多くの輝くもの”だと表現しています。
邦題「慕情」
邦題の意味から考えられる視点は、マークとスーインの互いを慕う気持ちです。
2人の気持ち、という視点から考えてみると、一緒に時を過ごしている時の感情が第一に挙げられます。
勿論、そこには離れている間のお互いへの思いも含まれるでしょう。
運命的に巡り合いながら、なかなか一緒に居られない2人のもどかしさも表している題名といえます。
2人のすれ違いが育む愛
物語の始まりは1949年、イギリス領の香港。
1950年に朝鮮戦争が始まりマークが特派員として派遣されました。
引用:慕情/配給会社:20世紀フォックス
これらのことを踏まえると、2人が香港で過ごした期間は1年程であると考えられます。