そしてもうひとつは、ピラミッドで有名な「メンフィスとその墓地遺跡-ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯」です。
両者とも古代エジプトを代表する遺跡で、当時の在りし日を再現しているシーンは歴史好きにはたまらないものとなっています。
実在する人物も登場
劇中に登場するのは実在する古代都市ばかりではありません。
実際に名前の残っている人物や、モデルとなった人物を紐解いていきましょう。
セティ1世
イムホテップに殺害されたセティ1世は実在の人物です。
歴史上では紀元前1294年から在位しており、映画に合わせると在位から4年後に殺されたことになります。
実際は芸術にたけた偉大な王として15年間王の務めを果たした人物です。
女神バステト像の目の前で殺害されていますが、バステトは恋の女神として有名で太陽神ラーの目という意味も持っています。
殺害された場所を深く考察すると、なかなか奥深いものがあるようです。
イムホテップ=イムホテプ?
イムホテップは架空の人物になりますが、モデルになったであろうイムホテプという人物が存在します。
建築家としてのみならず、内科医としても優れ、死後には「知恵、医術と魔法の神」として神格化
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/イムホテプ
実際の彼は高級神官で、神格化されるほどの知的な人物だったようです。
彼は紀元前2700年頃に誕生しているので、劇中で舞台となった時代よりはるか昔の人物でした。
しかし名前や役職などを見ると、おそらく彼がモデルとなっているはずです。
アナクスナムンはアンケセンアメンがモデル
イムホテップの愛した女性アナクスナムンは、ツタンカーメンの王妃アンケセンアメンがモデルだといわれています。
モデルとなったアンケセンアメンはツタンカーメンの死後、元神官のアイの妻になっています。
愛に翻弄された人物として、エジプト考古学史上最も有名な女性といっても過言ではありません。
劇中のスカラベは創作
劇中でホムダイに使用されたスカラベは、実在しない生き物です。
スカラベは、甲虫類のコガネムシ科にタマオシコガネ属の属名及びその語源となった古代エジプト語
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/スカラべ
劇中では狂暴な肉食とされていますが、実際のスカラベにはそういった種類のものは存在していません。
実際は神聖な甲虫、再生の象徴として装飾品などに使用されています。
リアルな撮影方法
『ハムナプトラ』の舞台のほとんどは砂漠のシーンですが、臨場感ある迫力が魅力的です。
撮影はどのように行われたのでしょう。
最新のVFX使用
コンピューターグラフィックスでの合成などを巧みに使用した映画として、当時話題になっています。
いまでこそ当たり前のVFX使用ですが、公開当時はまだまだ浸透していませんでした。
VFXの使用が現実に起きているかのようなリアル感を生んでいたのです。
しかし、スティーブン・ソマーズ監督は更にリアルを求めました。
実際にサハラ砂漠で撮影した
本作品が実際のサハラ砂漠で撮影されたのは有名な話です。