全ての秘密を知っているルパン一味と、秘密をもつ灰原とコナンがラストに潜水艦に集まるシーンは奥が深い感じがします。
アポトキシンで若返るのか
不二子が求めていた薬アポトキシンは、本当に若返ることが出来るのでしょうか。
そもそもアポトキシンはAPTX4869と呼ばれ、開発途中の薬でした。
ほとんどが死に至るうえ、体内から毒物反応が出ないという、完全犯罪用の毒薬としても利用できる
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/APTX4869
その効果に目を付けた黒の組織が悪用しています。
この薬を飲んで幼児化したのは工藤新一(コナン)とシェリー(灰原)だけです。
若返りの薬として使用するにはあまりにも危険すぎます。
不二子は灰原の協力を得て、若返りの薬として研究を進めようとしたのでしょう。
前作との繋がりを見逃さないで
本作は所々に続編であることが匂わされています。
シリーズとして観る
今回注目されたのは灰原と不二子の関係性ですが、本作は前作から話の流れが続いています。
今回重要なアイテムとなったヴェスパニア鉱石は、前作から登場しているものです。
またルパンが約束をしたヴェスパニア国も前作の舞台となった場所なのです。
ルパンとヴェスパニア国との繋がりは前作から続くストーリーとして描かれています。
前作「ルパン三世VS名探偵コナン」を観ておくと本作のルパンの想いが深く理解できるはずです。
更に本作で度々登場したサクラサクホテルですが、前作でもヴェスパニア王女が宿泊しています。
コナンとルパンの絶妙な敵対関係についても、シリーズを通して観ると大人の味わいが出てくるのではないでしょうか。
両者の違いを味わう
コナンとルパンは正義と悪ですが、生き方の違いが見事に表現されていました。
敵をも救おうとするコナンに対して、死ぬ運命だからとあきらめるルパンは印象的です。
コナンは頭脳明晰な万能高校生ですが、やはりまだ高校生なのでしょう。
全てを助け全てを正すというコナンの姿が新鮮に映り、大人としてのルパンの深い人生を感じる作品でもありました。
名作同士の強力タッグ
大泥棒ルパンと名探偵コナンの対決は、ファンの心をくすぐる設定です。
本作では両者の協力する姿が描かれていましたが、ふたりの心の奥にあるものが共通しているということなのでしょう。
冒頭とラスト部分で語られたキッドVSルパンの構図もファン的には楽しみな部分です。
名作同士の強力なタッグが今後も観れることを期待します。