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2005年より始まった蒼穹のファフナーシリーズの第5作目『蒼穹のファフナー THE BEYOND』。
初回から前作のラストを裏切るかのような展開が続きます。
この記事では大きく変わっていく総士と一騎、彼らの関係性とフェストゥムを中心にTHE BEYONDの1~3話を紐解いていきましょう。
THE BEYONDの第1話での人間とフェストゥム
前作EXODUSで転生した総士。ラストでは所謂「子総士」と一騎が浜辺を歩いて平和に向かっていきそう、という終わり方でした。
これが一転、BEYOND第1話は地獄のような始まりでした。第5次蒼穹作戦。ハワイエリアでの戦いです。
ここではフェストゥムとの戦いに加えて、フェストゥム側に裏切る人間を追うという展開、ですが……。
フェストゥムの群れが違う?
第5次蒼穹作戦ではプロメテウスミールの群れと戦います。ここでチェックしたいのが敵フェストゥムの内容です。
シーモータル型、スカラベ型、ギガンテス型、スフィンクスA型。
これらはベイグラントのミールと群れの内容が違っているのです。作品において敵タイプの群れは特性を表していたはず。
これは一体何故なのか。敵となるフェストゥム側に何かが起こっているということなのでしょうか。
マリスが人間を裏切り、フェストゥム側につく
3歳の総士とファフナーパイロット候補らしき子供が2人、プロメテウスミール側についたエスペラントのマリスに連れて行かれてしまいました。
それを取り戻さなければならないファフナーパイロット達、という状況で戦いが続きます。
その中でプロメテウス、マレスペロがマリスと結託し、その後大きくなった総士が臨む彼方は<BEYOND>の意味をもたせたのかもしれません。
THE BEYOND第2話で大きく変わっていたフェストゥムの「暮らし」
突然3年後から始まります。大きくなった総士(見た目年齢14歳)は平和に暮らしています。
妹の乙姫、友達のマリスに、父レガート、母セレノア。
総士は生徒会役員として、妹から『ダメ人間』などといわれながら楽しく過ごしていました。
しかし島民はそのほとんどが人間に擬態したフェストゥムです。乙姫はフェストゥムの中ではフロロと呼ばれています。
偽竜宮島ではフェストゥムが人間に擬態した世界が構築され、人間を模倣した行事などが行われていました。
しかしフェストゥムに理解できない概念である『死』を題材にした灯篭流しなどは姿を変えています。
七夕を混ぜたような、願い事を叶えるためのおまじないをする行事に変わっていたんですね。
総士は既に竜宮島での記憶を失っており、その環境が本物だと信じています。
フェストゥムの作る「模倣した見様見真似の世界」を本物だと思っているのです。
状況と立場がはっきりと初代『蒼穹のファフナー』と対比されていく展開
偽の竜宮島の町並みを見せていくカットシーンは蒼穹のファフナーファーストシーズンを彷彿とさせるものがありました。
ここは明らかにそれを意図させる演出です。平和な竜宮島で、外を知りたがる総士。
1作目の一騎を再現するかのような構図です。