出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B000C98CTA/?tag=cinema-notes-22

2001年に「劇団ヨーロッパ企画」が舞台で初演し、2005年に映画として公開されたドタバタSFコメディ。

エンディング間際に滑り込むようにして出てきた疑問、未来人田村の母親はいったい誰なのか。

本編の中で、何度も登場人物たちに先んじて待ち構えている「すでにタイムスリップしていた人」は一体何なのか。

「サマータイムマシン・ブルース」にタイムリープものにありがちな矛盾はあるのか…様々な視点から考察してまいります。

伏線を張り巡らせることが前半15分を冗長にしてしまう

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映画が始まって15分間は、この映画の見所といっても良いほどに伏線を張り巡らせています。

DVDに収録されているコメンタリーによると、この15分をいかに観てもらうかが興行のカギになると考えていたようです。

たとえば、タイムマシンに乗って過去に戻ってきた演者が、窓から覗いていたり、見切れていたりという部分。

ここを前情報なしに映画を観ると「編集の粗さ」や「冗長さ」を感じてしまいがちだからです。

そんな心配をよそに、冒頭の15分こそが何度も何度も観返したくさせる魅力にもなっているのですから不思議です。

すでにタイムスリップしていた人の存在

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劇中では、升毅さんが何度もさまざまなシチュエーションで画面に映りこんできます。

初めて映画を観た時には、「あれ?前にも別の格好で出てたけど、流れ的にもおかしくないか?」と矛盾を感じます。

しかしこれは、この映画の仕掛けだったのです。

升毅さんを追いかけろ!

本作の楽しみ方の一つに、升毅さんの出演シーンを追いかけるというものを提案したいと思います。

実は升毅さんは、この映画において「神様」という役どころ。

「タイムスリップをして、過去を変えてしまうと未来が変わってしまう」というのは、同様の作品では定番の設定です。

この映画において、そんな過去の変化がアウトかセーフかの判断をする役割をしているのが升毅さん演じる「神様」です。

その登場回数は、実に13回。

神様は13回もこっそりと登場しながら、SF研の行動を見張っていたのです。

その行動を神様は見ている

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神様はSF研のメンバーが過去を変えてしまうかもしれないというターニングポイントに出てきているようです。

神様の動向を、タイムマシンと出会う前・出会ったあとで分けて確認してみましょう。

タイムマシンに出会う前

SF研のメンバーがタイムマシンに出会う前の神様は、どのような場面で登場していたのでしょうか。

まず最初にネタばらしをしてしまうと、タイムマシンに出会う前に6回も登場しています。

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