出会って2回目の女性が実家に来ることを了承してしまうなどがいい例ではないでしょうか。
恐らくこういった場面に出会ったら、ほとんどの人は断るか少なくとも考える素振りを見せるでしょう。
しかし、世之介は違います。普通に流して観てしまいそうですが、よくよく考えてみれば中々出来る事ではありません。
この誰に対しても受け入れてしまう姿勢というのが世之介の魅力なのです。
つい笑ってしまう存在
「俺が死んでもさ、みんな泣くとやろうか」
「世之介のこと思い出したら、みんな笑うとじゃなかと」
引用:横道世之介/配給会社:ショウゲート
上記のさくらのセリフは、世之介が周りにとってどんな存在なのかをよく表しているセリフではないでしょうか。
実際に祥子も世之介の死を知った後に二人の思い出を振り返り、涙を浮かべながらも笑ってしまうシーンがあります。
二人の付き合いは決して長いものではありません。
しかしこの時の祥子の表情によって、世之介という思い出が祥子にとっていかに大切なものかを分からせてくれます。
誰の心の中にも横道世之介は存在する
横道世之介という存在は誰の中にも存在するはずです。
昔は当たり前のように一緒にいたけれど、次第に距離が開いていった友人をこの映画を観て思い起こすのではないでしょうか。
「そういえばあんなやついたよな」と何気なく頭の中に浮かんでくるようです。
遠い昔の友人の存在と再び出会わせてくれるのが、この横道世之介という映画なのです。
まとめ
今回は「横道世之介」について、見終わった後に残る疑問点について考察してきました。
いかがでしたでしょうか。
私たちの記憶の中にも世之介が残っていくような、そんな人間味ある映画だったように思えますね。
そして、この「横道世之介」という作品には続編があるのをご存知でしょうか。
続編は実写化されていませんが、24歳になった世之介が描かれています。
この無垢だった横道世之介が、24歳になってどう変化をしているのか。
映画「横道世之介」を観て大人になった世之介が気になった方は、ぜひ「続 横道世之介」を手に取って読んでみてください。