ところがラフィーナと失恋しかけた後、コナーはバリーを仲間に引き入れました。
いじめっ子を仲間に引き入る行為は、彼がいじめを乗り越え、はるかに成長したことを意味します。
校長への挑戦
コナーの成長がわかるもう一つの出来事が校長への挑戦です。
コナーは校長から暴行ともいえる指導を受け、様々なことを否定されました。
しかし、最後のギグでは校長の顔写真をお面にしたり、校長を挑発する内容の歌を歌います。
これは、あくまで権力と戦うという姿勢を感じさせます。
自分の意思を通す強さをコナーが手に入れたことがわかる出来事といえるでしょう。
テープを送ったのは彼女を呼ぶため
コナーはすっかり変わってしまったラフィーナに、ギグで演奏する予定の曲が入ったテープを送ります。
これは、ラフィーナにギグに来て欲しいという気持ちから出た行動ですが、なぜわざわざテープだったのでしょうか。
直接話したり、手紙だったりしてもいいはずです。
最初のきっかけはテープだった
そもそもコナーがバンドを始めたのはラフィーナの気を引くためでした。
そして、初めて録音したテープを彼女に送ったことで興味を持ってもらえ、二人の関係が始まったのです。
そのことから、コナーは再び自分の音楽を聞かせることで、自分の元へ連れ出そうとしたのではないでしょうか。
ラフィーナの服装の変化
テープを聞くシーンではラフィーナの服装にも注目しておきましょう。
ロンドンから帰った彼女は以前の派手な服装から一転、とても地味な見た目になっています。
まるでどこにでもいる普通の女の子のような彼女の姿。これは、夢をあきらめたことの象徴でもあるのでしょう。
しかし、コナーの曲を聴いた彼女は再び派手な格好に戻り、ギグに向かいました。
テープの効果で、コナーの気持ちが彼女に通じたといえるでしょう。
無理にバラードを歌ったのはラフィーナのため
しかし、ギグは本来ノリのいい曲で盛り上がるイベントです。
なぜ、コナーはわざわざバラードを演奏したのでしょうか。
エイモンは理解していた
コナーがバラードを演奏しようとすると、他のメンバーは反対しました。もちろんエイモンもです。
しかし、彼はバラードを演奏することは
勇気が要る
引用:シングストリート 未来へのうた/配給会社:ギャガ
と言いながらも直後に
やろう
引用:シングストリート 未来へのうた/配給会社:ギャガ
と賛成してくれます。
コナーからいろいろ相談されていたエイモンはこの歌がラフィーナのためであることを知っていたのでしょう。
そのため、彼はラフィーナがこの場にいないにもかかわらず。コナーに協力してくれたのです。
歌詞に込められた愛
このバラードの歌詞は、熱い情熱を歌うものではありませんでした。
稲妻でも猛火でも起こすがいい
遠い道のりも這ってでも行く
僕は君を探し続けた
引用:シングストリート 未来へのうた/配給会社:ギャガ
こういった歌詞から読み取れるコナーの愛は、映画の冒頭から大きく変わっています。
最初のころのコナーの愛はセックスやキスといった肉欲的なものでした。