それは赤のベタが七海を、黒のベタが真白をそれぞれ表しているということです。

安室が赤のベタの入ったグラスから黒のベタの入ったグラスへ水を移すシーンがありました。

これはグラスの水が表す幸せを七海から真白へ注いでいると考察できます。

さらに引っ越しをした七海の家に黒のベタが入った水槽が置かれていたのも、真白と心では一緒にいるという表れと考えられます。

安室の涙は本物か

【映画パンフレット】 リップヴァンウィンクルの花嫁 監督 岩井俊二   キャスト 黒木華, 綾野剛, Cocco, 原日出子, 地曵豪, 和田聰宏, 毬谷友子, 佐生有語,

綾野剛演じる安室は、映画の中でつかみどころのない人物として描かれています。

しかし真白の母が裸になりながら泣く姿を見た安室は、自身も裸になりながら号泣します。

では、安室の涙は本物だったのでしょうか?

涙の真意については映画の中で描かれていませんでしたが、答えは半分本物、半分は嘘ではないか推測できます。

安室は何でも屋という立場で七海と真白の人生を食い物にしてきました。

したがって真白の死を含めた、いままでの行いに罪悪感を抱いたゆえの懺悔の涙と捉えることができます。

しかし、何でも屋としてこの場をまるく収めるといった考えもあるのではないでしょうか。

そもそも人間の感情、そして存在そのものをはっきりと善悪に分けるというのは難しいことです。

そういった意味でも安室の涙の全てが本物ではないといえるでしょう。

映画に込められた真意

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『リップヴァンウィンクルの花嫁』はどのような真意が込められた映画なのでしょうか?

多様化する人間関係が織りなす物語

本作では人間関係すらもネットを通じてサービスとして購入できるといったことも描かれています。

それが安室の提供していた親戚代行、そして一緒に死ぬ人を探すといったサービスです。

また七海と鉄矢の夫婦関係や鉄矢の親子関係、七海と真白の愛の関係といった現実世界の人間関係も人によってさまざまです。

誰でもSNSで他人と繋がれる時代だからこそ、多様化する人間関係について考える必要があるかもしれません。

ひとりの女の子が成長する物語

女の子が日常の中で、「ありえなさそうだけど、現実にはそんなこともある」事件や不条理に出会いながら成長していくという物語

引用:映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』公式サイト

映画の公式サイトにはこのような記述があります。

初めは自分の意見もなく生きていた七海が、仕組まれた浮気や現実世界の不条理さに直面し成長していきました。

真白が死んでいるのに気が付いた瞬間に、いままで見たことないほど感情をあらわにしたのがその証拠ではないでしょうか。

映画のラストで引っ越しを終え、新たな生活をスタートさせようとする七海の表情はどこか晴れやかです。

自分が大切にしたいと気づいた想い真白と過ごした思い出を胸に抱く七海の未来はきっと明るいものになるでしょう。

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