都会よりも地方のほうが古い考え方が残っているものです。

なので、舞台が田舎だから差別されていると考えてしまうかもしれません。

しかし、美香は違う地域の出身です。

詳しい出身地はわかりませんが、大悟と一緒に東京に住んでいました。

そのため、差別意識が地域性によるものではないことがわかります。

大悟の仕事が周囲に認められた理由

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大悟は納棺師の仕事が認められるまで、ひたすら美香と山下に否定され続けていました。

そんな二人は山下の母親の納棺を行う大悟の姿を見て考えを改めることになります。

その理由は納棺師という仕事に対する誤解が解けたからです。

しかし、それ以外にも別の理由がありました。

二人は納棺師の仕事を見たことがなかった

美香と山下の二人はきちんとした納棺師を見たことがなかったのではないでしょうか。

二人は納棺師に対して極めて強い偏見を持っていました。

しかし、それが大悟の仕事ぶりを一度見ただけで大きく変わります。

これは映画の中でも重要なシーンです。

しかし、たった一度仕事ぶりを見ただけで態度が変わりすぎではないでしょうか。

ここまで二人が態度を急変させた理由。

それはおそらく二人とも本格的な納棺師を見たことがなかったからだと考えられます。

映画のラストで大悟の父親を納棺しようとした業者は極めて雑なやり方をしました。

しかし、実際はこういった業者が多いのではないでしょうか。

そのため二人は納棺師の仕事を初めて見て態度が変わったのだと推察できます。

山下は平田にも影響された

美香は大悟の仕事を見たことで態度を変えました。

山下も大悟の仕事に理解を示しているように見られます。

しかし、山下の偏見を消したのは平田の存在も大きかったのではないでしょうか。

山下は火葬場の職員で銭湯の常連だった平田に死に対する思いを聞きました。

そこで山下は焼かれる母に向かって号泣しています。

この時、山下の葬儀に関する仕事への偏見が消えたのでしょう。

自分がまず納得し、偏見をなくした

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美香と山下は大悟の仕事ぶりを見て偏見を消しました。

しかし、納棺師に対して偏見を持っていたのはこの二人だけではありません。

大悟自身も納棺師に対して偏見を持っていました。

その証拠に、大悟はNKエージェントに採用された直後、美香に冠婚葬祭関係の仕事としか教えませんでした。

これは、大悟自身が葬儀関係の仕事に偏見を持っていた証拠でしょう。

最後には二人の偏見を消した大悟ですが、そのためには自分自身が偏見をなくす必要があったはずです。

社長の存在

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大悟自身が変わったのにはNKエージェントの社長の存在が大きく関わっています。

社長は常に大悟に対して期待をかけていました。

それは

君の転職だ、この仕事は

引用:おくりびと/配給会社:松竹

という言葉からもわかります。

そして、辞めたいと社長に告げに行った時には社長がなぜ納棺師をしているのか話されました。