出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07JQ6HC7R/?tag=cinema-notes-22

東京の小さな劇場2館から本公開がスタートし、まさに映画のシナリオかのようにあれよあれよと人気を博して2018年のシネマ界を席巻した作品。

それが、上田慎一郎氏が監督を務めた【カメラを止めるな!】です。

第42回日本アカデミー賞では最優秀編集賞を含む全9部門を受賞し、各メディアでの圧倒的な高評価を得て、2018年を代表する映画へと成り上った本作。

ですが、実はこれ俳優や監督のワークショップとして作られた作品なんです。

低予算、無名のキャスト、新人監督によって製作されたインディーズ映画が、なぜ日本を代表する作品になることが出来たのか、その成功の秘密を解説していきます!

口コミ

映画『カメラを止めるな!』アツアツファンブック 『カメラを止めるな!』を止めるな!熱狂のポンデミック

本作が制作側の想定以上に多くの観客を引き付けた要因、それは映画を観る前から既に存在していたといっても過言ではありません。

【カメラを止めるな!】は、コアな映画ファンによるソーシャルメディアやレビューサイトでの口コミにより徐々に人気を高めていきました。

SNSで拡散され人気を得ること自体は、今となっては珍しいことではありません。

しかし、本作は一風変わった口コミにより、結果的に多くの人が劇場に足を運ぶこととなったといわれているのです

“感染者”による「ネタバレ禁止」の声

映画ファンから芸能人に至るまで、本作を観た人々の多くが【カメラを止めるな!】への賛辞を個人のブログやツイッターに呟きました。

しかし、そのほとんどは内容についての言及が一切なく、『ネタバレ禁止』であること、そして『前情報なしで観てほしい』ことを強調していたのです

予告映像やホームページにて、表向きは『ゾンビホラー映画』として紹介されている本作。

多くの人に支持される理由を確かめに劇場へ足を運んだ方が、後の章で述べるネタバレ部分を含む圧倒的な伏線にまんまと騙され、その伏線がすべて回収される快楽に”感染”していきました。

そんな観覧者たちの中に残る、「誰かと共有したい!」「ネタバレしたい!」という思い。

それを抱えながら口にできないもどかしさ、その曖昧さの混合した感情が人々に”ネタバレ禁止ツイート”という行動を引き起こし、目に見えない”カメ止めウイルス”がインターネットの波に乗って拡散され、一大ブームを巻き起こす因子を作り上げたといえます。

インフルエンサーによる拡散

SNSを中心として爆発的に人気を高めていった【カメラを止めるな!】。

ですが、要所でインフルエンサーによるツイートがなされていたことも、観客動員に大きく影響したといわれています。

公開期間中には、先日人気アイドルグループのHKT48を卒業された指原莉乃さん、『君の名は。』の監督である新海誠さん、大人気ロックバンド”マキシマムザホルモン”のマキシマムザ亮君、人気Webライターのヨッピーさんなど、幅広いジャンルの有名人・著名人がこぞって本作を称賛しています。

彼らのフォロワーの頭の中に【カメラを止めるな!】の名が刷り込まれていったことが、動員数の増加に大きく影響しました。

巧妙仕掛けの伏線

One Cut of the Dead

さて、この映画の一番の肝となる部分、つまり、観終わった人々が「面白かった!」と感じる一番の要因は、「伏線の多い構造と回収の鮮やかさ」です。

生中継ワンカットのゾンビ映画=第1幕に貼られた数々の伏線を、撮影に至るまでの背景を追った人間ドラマ=第2幕と、撮影の裏側を見せる第3幕で回収する巧みさだと考えられます。

この妙な構造が成功を勝ち取ったといっても過言ではありません

違和感を”意図的”に擦り込まれる第1幕

One Cut of the Dead

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