しかもブロディー教授が研究していた犬アレルギーが完成したことを知るや否やルー達を卑劣な罠で騙します。
ティンクルズはどこまでも自分の部下や飼い主を利用するだけの捨て駒に過ぎないという悪逆非道さです。
しかしルーは逆にエージェント犬のブッチやスコット達と協力し、騙され傷つきながらも真っ直ぐに進みます。
そのような王道を往く者と邪道を往く者との対比がこの気絶からの意識回復に込められています。
家族を選んだ理由
猫族との戦いを通して一人前になったルーですが、ラストシーンで彼はブロディー家のペットになりました。
彼の功績・活躍を鑑みればブッチのようにエージェント犬として活躍してもおかしくありません。
それを捨ててでも家族との生活を選んだ理由は何だったのでしょうか?
スコットとの絆
上述した意識回復の理由とも重なりますが、ルーが一番に欲しかったのは飼い主スコットとの絆でした。
ラストシーンだけではなく、途中でも一番ルーが生き生きとしていたのはスコットとのボール遊びです。
ブッチはあくまでも自分を戦士として鍛えてくれるプロではありますが、感情までは共有していません。
あくまでも仕事仲間という関係であり、ずっと永く続けられるものではないと思っていたのでしょう。
だからこそスコットのペットであることに一番の幸せを感じていたのではないでしょうか。
ブッチとの訓練に嫌気が差していた
もう一つ、ルーはブッチとの訓練が上手く行かず、訓練をすっぽかしてまでスコットと遊んでいました。
スコットもスコットで父が遊んでくれないことや誘拐されたバディが帰ってこない寂しさがあったのです。
それに対してブッチはただ厳しいばかりで何一つ温かい言葉をかけてあげることができません。
これでは彼に嫌気が差してペットであることを選んでも仕方ないのではないでしょうか。
元々は戦いと無縁の世界に生きてきたのですから、争いや戦いはルーが一番嫌いなことだったのでしょう。
エージェント犬の上層部に嫌気が差した
これが決定打となりましたが、エージェント犬の上層部は犬アレルギー治療薬の為にブロディー家を見捨てたのです。
これは誰よりもスコット、ひいてはブロディー家との繋がりを大切にするルーにとって酷な選択でした。
ルーからすれば任務達成のために非情な判断を下すエージェント犬は信用ならない存在となってもおかしくないでしょう。
事と次第によってはエージェント犬はブッチを含めて訴えられてもおかしくない位のことをしています。
だからこそルーは尚更のことエージェント犬として生きていくという選択肢が考えられなかったのです。
エージェント犬会議決定の真意
エージェント犬は犬アレルギー治療薬と引き換えに誘拐されたブロディー家を返すという取り引きを持ち帰られました。
会議にはブッチとルーも参加したものの、会議内容はブロディー家を見捨てる方向で決定したのです。
何故そのような非情な決断を下したのか、改めて考えていきましょう。
ティンクルズの狙いを読んでいた
結果論としてはエージェント犬の決断は正しかったことになり、ティンクルズは最初から守るつもりがなかったのです。
誘拐したバディでさえずっと誘拐したきり返してくれず、更には育ててくれた飼い主ですら平然と利用します。