マギーの父親から激怒を受けたにもかかわらず、マギーの母親にすがるのも常識的にいかがなものかと思ってしまいます。
ベンのせいでマギーが死んだのですから、その母親に顔向けすらできないはずです。
息子を助けるためなら他人がどんな思いをしても構わない。そんな自己中心的な考え方がホリーの言動から透けて見えます。
ポンスを探した理由
足を二度と踏み入れたくない場所にもベンは訪ねていきました。
薬物と隣り合わせな状況も予想できたはずなのに、危険を承知で行ったのには何か理由があったのでしょうか。
家族として認めて欲しい
ポンスが連れ去られたのはベンのせいだと言われたことに、彼はショックを受けたはずです。
この家には自分の居場所はないと悟ったでしょう。
自分よりポンスの方が大切なのだといわれているのと同じなのですから。
だったら命をかけてでもポンスを連れて帰るしかないと考えたのでしょう。
自分も家族の一員であると認めて欲しかったのかもしれません。
自分がまいた種
もし薬物依存になっていなければ、ポンスを連れ去るような非道な奴と関わることはなかったと反省したと思われます。
薬物との接点を完全に断ち切るためにも、ポンス探しは自分がやらなければならないのだと使命を感じていたのではないでしょうか。
つまりポンス探しは表面上の理由であり、ベンの中では薬物依存に終止符を打つための旅という意味があったのかもしれません。
最後の誘惑に勝てなかった理由
治療施設から戻ってきたベンは検査結果も陰性で、きちんと薬物の使用を止めていました。
しかしポンス探しの際、ついに薬物の誘惑に負けてしまいます。
ここまで努力してきたはずなのに最後の誘惑に勝てなかった理由とは一体何だったのでしょうか。
激しいストレス
依存症の人が薬物を摂取する時とは、どういった場合でしょうか。
快楽を求めている時またはストレスを感じた時だと思われます。
薬物を強制的に運ばされたベンは、激しいストレスを感じたはずです。
そのため薬物によるストレス解消の方法を選択したのではないでしょうか。
過去の自分に戻る
ベンは薬物依存が酷かった時期に関わった人物と久しぶりに対面して、当時の感覚を思い出してしまったのではないでしょうか。
それならば薬物を使用していた頃の自分に戻ってしまうのも無理はありません。
治療施設でせっかく薬物抜きの生活に戻れそうだったのに、全てが水の泡になってしまったようです。
味方がいない
施設にいた時は依存症仲間がいたから頑張れたのでしょう。
でも一歩外に出ると、家族から薬物使用を疑われたり、何を言っても信じてもらえなかったりと疎外感があったはずです。