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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス』は2017年のアメリカ映画です。
マーベル・コミックのヒーロー映画で前作である『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編として製作されました。
監督は引き続きジェームズ・ガンが務め脚本も担当しています。
ガーディアンズのキャストも続投しており、強まった結束を感じるストーリーです。
仲間を守りその大きな体を焼き尽くされたグルートがベビー・グルートとして物語を引っ張ります。
映像もより美しく豪華に仕上がっており見ごたえのある作品です。
本編の中心はクイルの父親エゴとの戦いですがキーマンはマンティスとグルートでした。
友情や絆を随所に散りばめた秀作です。
そして何より気になるのはエンドロールに仕込まれたショートストーリー。
ガン監督の次回作への意欲が垣間見えるこの仕掛けを考察していきます。
最後に出てきたアダムとはあのアダムなのでしょうか。
そしてエゴを登場させたガン監督の真意も読み解いていきます。
エゴを登場させた真意とは
まさにキングオブエゴイストであるエゴはセレスティアルでした。
人格を持った惑星ですから最強です。
そんな父親を持ったピーターの心境とわざわざエゴを登場させた監督の真意は何でしょうか。
エゴの狙い
エゴの望みは銀河系の掌握です。
ただ自らである惑星を維持したいだけなら静かに暮らせばよいのですが、エゴの欲望は果てしなく大きなものでした。
銀河系中に自分の子供を作っていたエゴ。
しかしそれは家族を作っていたわけではなく自分(惑星)を巨大化するための肥料を作っていたようなものです。
そこに愛は存在しません。
そしてピーターもそのうちの一つに過ぎないのです。
獲物を狙うがごとくピーターを優しく篭絡するエゴの行動はより深くピーターの心を傷つけていきます。
キャッチボールのシーンでピーターが見せたうれしそうな顔。
父親を知らず育った彼にとって『キャッチボールをする』ことが夢だったのでしょう。
エゴの役割
本作でエゴが担った役割は大きく二つあります。
一つはピーターのアイデンティティを確立することで、もう一つはヨンドゥの思いを顕在化させることです。
地球人だと信じていたピーターでしたが実は人間と天界人の子供でした。
前作でヨンドゥと部下が交わした会話が思い出されます。
ひと昔前のアメリカ映画を意識した冒頭の何気ないあのシーンが今回の事件のスタートだったことに後で気づく粋な演出でした。