出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B083F624F5/?tag=cinema-notes-22
『ヘルボーイ』はかつてギレルモ・デル・トロ監督が映画化したアメコミのリーブト版です。
とはいえ、監督のニール・マーシャルは前作とは全く違ったテイストでR指定をかけての公開に踏み切っています。
ゴア的要素の強い本作ですが、よりアメコミテイストに近づいたとの評価も下されていました。
育ての父親ブルーム教授の魂がヘルボーイに与えた影響にフォーカスを当てていきます。
またマーリンの死の理由や王との繋がり、そして剣の強さの真意も詳しく振り返っていきましょう。
ブルーム教授の魂が与えた影響
我を失ったヘルボーイを救ったのは、育ての父親の「愛」 です。
ブルーム教授の魂がヘルボーイに与えた影響を考察していきましょう。
前作でも描かれたシーンだった
本作は2004年のデル・トロ監督版とは大きく違います。
しかしブルーム教授が殺され、ヘルボーイの暴走を止める流れは同様に描かれています。
それだけこのシーンは欠かせない重要性を持っている、ということなのでしょう。
前作ではブルーム教授の十字架を首にかけることで、自分を取り戻していました。
今作品では、よりストレートに教授の愛が伝えられていたのではないでしょうか。
「愛」への伏線もしっかり引かれている
本作のヘルボーイには、エイブやリズといったヘルボーイを支える存在は登場していません。
また今回のヘルボーイは現実社会に普通に生きています。
しかし人間とは一線を引かれており、劇中でも彼が異質な存在であることがあちらこちらに散りばめられていました。
それは彼が孤独であることを意味しています。
またオシリスに至っては、彼を悪魔として敵視までしていました。
だからこそブルーム教授の「愛」が際立ってくるのではないでしょうか。
信じるという強い想い
ヘルボーイは自身が悪魔であることから、自分自身を信じることが出来なくなっていたのでしょう。
だからこそ、悪魔として覚醒し心も奪われてしまったのではないでしょうか。
しかし自分の子供を信じているというブルーム教授の強い想いが、ヘルボーイの心を強くしたのです。