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本作『ポリス・ストーリー REBORN』は、ポリス・ストーリーという邦題からシリーズ続編かと勘違いされた作品です。
しかし、実際はポリス・ストーリーと全くの別作となっています。
2012年にスタント引退を表明したジャッキー・チェンですが、本作ではその健在ぶりを見せつけてくれました。
タイトルに掲げられているREBORNの示すものとは一体何なのでしょう。
またナンシーの変化がリンへ与えた影響はどのようなものだったのか、深く考察していきます。
ジャッキーとSFという新しい境地を更に楽しむために、作品を紐解いていきましょう。
REBORNの示すもの
タイトルREBORN(生まれかわる)とは一体何を示しているのでしょう。
作品を観るとそこには幾つかの答えが隠されていました。
生きていたリン
アンドレとの死闘で死んだはずのリンは娘ナンシーを守るように生きていました。
覆面の男として復活した彼こそ「REBORN」なのではないでしょうか。
また彼と同じように生きていたアンドレも「REBORN」といえるでしょう。
死の淵から生き返ったそんな二人の戦いでもあるのです。
人工心臓で生きたナンシー
ナンシーは人間として生きたシーシーという子供時代を一度終えているといえるでしょう。
しかし彼女の「REBORN」は人工心臓で生き延びたことではありません。
数々の困難を乗り越え、自ら記憶を手繰り寄せたその時が「REBORN」なのです。
一見するとリンが守っているように観えますが、ナンシーは自分の意志で戦って前を向いて生きています。
彼女は暗闇から抜け出し父親の元へ帰ってきたのです。
ラストシーンこそ彼女にとっての「REBORN」だったのではないでしょうか。
復活したリンの右手
劇中には、戦いの中で失ったリンの右手が復活していくシーンがあります。
右手が生まれかわった場面ですが、同時に娘ナンシーと再び繋がった瞬間とも取れるのではないでしょうか。