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何の変哲もない見慣れた車がカッコいい巨大ロボットに変身し、大迫力のアクションを繰り広げる映画『トランスフォーマー』シリーズ。
その中で不動の人気を誇るキャラクター・バンブルビーにスポットを当てたスピンオフ映画『バンブルビー』をご紹介します。
どこか子供向けな印象があったトランスフォーマーシリーズ。
ですが『バンブルビー』は過去の5作品とはテイストが異なっており、新たなファンを多数獲得しました。
シリーズの新たな魅力で多くの人々を惹きつけた映画『バンブルビー』。
過去作との違いや、幅広いファンの心を揺さぶる作品に仕上がった理由を徹底的に解説します。
ロボットアクションからヒューマンドラマへの転換
2007年に公開された第1作目から2017年の第5作目まで、トランスフォーマーシリーズは一貫してロボットアクションを描いてきました。
特に大きなテーマとされたのは善と悪の対立、共存を望む者と侵略を望む者、平和と破壊…といったような、ヒーローとダークヒーローの対立。
それが本作ではどのように変化したのでしょうか。
心情描写をより多く取り入れている
過去作は2時間半以上の上映時間となっており、そのほぼ半分がロボットたちの壮絶なバトルシーンなのではないかというほど、ロボットアクションに主軸が置かれていました。
一方、第6作目となる『バンブルビー』では上映時間が114分に短縮され、スピンオフ作品としてテーマも大きく変わった印象です。
『バンブルビー』は、宇宙から飛来した謎のロボット・トランスフォーマーと人間の出会い、双方の葛藤や成長などヒューマンドラマとしての要素を多く取り入れました。
過去作の魅力であり見どころでもあるバトルアクションの迫力を残しつつも、登場人物たちの心の機微や熱量をより深く感じられる映画へと変化したのです。
バンブルビーと人間の友情の起源を遡る
トランスフォーマーシリーズ6作品の中で時系列が最も古い『バンブルビー』。
過去の5作品は、公開された順番で時系列が進んでいました。
対して本作は人気キャラクターであるバンブルビーの過去が描かれたスピンオフ作品であり、舞台は第1作目から数えて20年前の1987年です。
初めて地球を訪れたバンブルビーの過去や秘密、人間と友情を育む様子を描くことで過去5作のストーリーにさらなる深みを与えていますので、過去作を振り返る楽しみも生まれたはずです。
新監督の就任も作品の変化に影響
舞台が過去に遡ったこともあり、トランスフォーマーたちのデザインが一新されました。
1980年代のおもちゃをベースとしたレトロな雰囲気に変更したいと申し出たのは、トランスフォーマーシリーズの新たな顔となったトラヴィス・ナイト監督本人でした。