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人生は何歳からでも、どの場所からでも新しいスタートを切ることができる。
映画『マイ・インターン』(2015年)のは、まるでそんなメッセージを私たちに伝えてくれるような作品です。
名優ロバート・デ・ニーロと『プラを着た悪魔』のアン・ハサウェイの共演でも話題となった今作。
この物語を読み解くキーワードはずばり、「変化」ではないでしょうか。
幾つかの視点から『マイ・インターン』が描く人生における変化、そしてそれをどう捉えるかを考察します。
ベンはなぜいつもスーツを着ている?
社員の平均年齢が若く自由な社風の“アバウト・ザ・フィット”で、ベンは当初浮いた存在でした。
なぜなら彼のスタイルはオールドファッション。年代物の鞄を片手に、常に仕立ての良いスーツに身を包んでいます。
新しい環境と仕事に馴染んでからも、ベンは決してラフな格好で会社へ行こうとはしませんでした。
ベンはなぜいつでもスーツ姿なのでしょうか?
挑戦を厭わないベン
ベンは新しい知識やアイディアを果敢に取り入れます。
最初は電源の入れ方も分からなかったPCを使いこなし、Facebookのアカウント作成にも挑戦します。
長く生きてきた人間は時に、考えが凝り固まって変化を受け入れられないことがありますが、ベンにはそれが当てはまりません。
その柔軟さが彼の大きな魅力といえるでしょう。
ですが、そんな彼でも仕事をする際の服装だけは周りにあわせようとしませんでした。
スーツ姿はベンのポリシー
質の良いスーツを着ること、こだわりの仕事道具を使うこと、ハンカチを常に用意しておくこと。
それらはベンのこだわりで、彼のポリシーと言い換えることができます。
より良い自分になるための変化は歓迎しつつも、自分の中の芯は固く持ち続けるベン。
この彼のスタンスこそが周囲の人間、特にジュールズに大きな影響を与えることになったのです。
ジュールズの決断
ベンがインターンになったタイミングで、ちょうどジュールズは仕事でも家庭でも悩みを抱えていました。
ジュールズの問題にベンがどのように関わったのかが、この物語のひとつの大きなポイントです。
それを知るためにジュールズが迎える変化を見ていきましょう。
ジュールズの決断
物語で、ジュールズはある選択肢を迫られることになります。
それは、経験のある人物を自分よりも強い決定権を持つCEOとして会社に迎え入れるかどうか。
自分の立ち上げたファッションサイトを心から大切にするジュールズは本心では乗り気ではありません。