グレースは自分が彼を助けられる人間であることを訴えるために両親に嘘をついたと考えられます。
公表を決断した理由
物語終盤、リンは大規模なカンニング作戦だったSTIC疑惑の公表を決断します。
実行にはかなりの労力を使った作戦ですが、なぜ公表を決断したのでしょうか。考えられる要素は3点です。
グレースとパットが自分とバンクを利用しているから
リンは学年テストのカンニングがバレてから、手伝いを拒否していました。
しかし、グレースとパットは自分たちが幸せな進路を歩むため、彼女にSTICのカンニングをお願いしています。
作戦実行後、タイに帰国したリンが留学しないことを公言した際にグレースは彼女に留学を勧めていました。
実行者の1人であるバンクが捕まった事実を気にも病まない2人を見て、利用されていることに気が付いたのでしょう。
愚かな行動をした自分に絶望したリンは、戒めのために公表を決断したのかもしれません。
自分主導のカンニングで多人数の人生を変えているから
STICは人生の岐路とも呼べる試験です。
STICをカンニングで合格するということは、能力の無い人が良い人生を送ることになるでしょう。
カンニングを手伝ったリンとバンクは、STIC疑惑をかけられて世間の評判が下がってしまいます。
結果、リンの父に性格が似ていたバンクが、物語終盤でカンニングの協力を求めてきました。
カンニングを告発した経験がある彼をここまで変えてしまったことは、彼女にとってショックな出来事だったでしょう。
人の人生や人格を変え、さらに脅される立場となったリンは、元の彼に戻すために公表を決断したのではないでしょうか。
バンクを見捨てて帰国した自分が情けなかった
STIC疑惑から逃れるためにリンは、協力者であったバンクを見捨てて帰国します。
彼を見捨てて帰国したことへの罪悪感が残っている中、周りはパーティーをしようと誘われる始末。
自分が悪に手を染めることに何も感じなかった彼女ですが、他人が犯罪者になってしまうことには抵抗があったのでしょう。
空港に迎えに来た父に泣きながら抱きしめた時には、公表するべき事実と考えたのかもしれません。
リンの今後はどうなる?
物語はSTIC事務局に疑惑の公表を始めるリンの姿を映して終わりを迎えます。
STIC疑惑の主導者が自分であったことを公表した後、彼女はどのような人生を迎えるのでしょうか。考えられる要素は2点です。
教師を目指す
オーストラリアから帰国後、リンは教育学のある大学に面接をする描写がありました。
この描写から察するに、STIC疑惑を公表した後の彼女は教育学のある大学へ進学。