支配人が見た光景は描写されていないので、ホテルの廊下が見えていても不思議ではありません。
信長が家来と遊んだ理由
冷酷非道で鬼のような人だと称されていた信長は、中盤に家来と遊ぶ場面があります。
周囲に緊迫感を与えてきた彼は、なぜ家来と遊ぼうと考えたのでしょうか。
理由は、家来たちの笑顔を取り戻そうとしたのではないかと考えられます。
以前の信長は人当たりがよく、本人や周りは笑顔でいっぱいでした。
しかし、本編で繭子と出会うまで家来はピリピリした空気に飲まれて笑顔が少なくなっています。
さらに彼女から「家来が笑っていない」と指摘されたことを気に病んでいました。
家来が遊んでいる中に混じることで、以前の親しみやすさを取り戻そうと考えたのではないでしょうか。
作品が訴えたいこと
本能寺ホテルに宿泊する女性が戦国時代にタイムスリップする『本能寺ホテル』では、視聴者に何を訴えたいのでしょうか。
考えられる要素は2点です。
挑戦することの大切さ
誰もできなかった天下統一を目前にした信長は、後の歴史を知っている繭子から凄い人物だと評価されていました。
しかし、信長は「誰もやらなかっただけ」と言って喜ぶ様子は見せません。
2人の会話から、信長は他の人がやらない行動を実行しているだけであることが分かります。
できるできないは挑戦しないと分かりませんし、失敗したら失敗したでそれは財産にできます。
そして、やりたいことに大小は関係ありません。問題はやりたいかやりたくないかのどちらかです。
目標に至るまでの過程は、大変でも挑戦する気持ちが大事であると訴えている場面といえるでしょう。
人生でやりたいことはきっと見つかる
繭子は失業から転職活動や婚約など何をやりたいのか分からないまま生きてきました。
転職活動では何でも良いと他人任せ、ウェディングパーティーは恭一が強引に推し進めて意見を言おうとはしません。
信長と出会うことで、彼女は自分のやりたいことを考えるようになります。
最後に社会科教員の登録で彼女が歴史を希望すると言ったのは、信長との出会いでやりたいことが見つかったといえる場面でしょう。
まとめ
戦国時代に迷い込んだ現代人が信長と出会う『本能寺ホテル』。
やりたいことが見つからない人や、信長の考えをざっくりと知りたい人には良い作品だと考えられます。
何か迷いがあったり、初めの一歩を踏み出したい時に見直すのも良いかもしれません。