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『ワイルド・ストーム』は、2018年にアメリカで公開されたアクション映画です。
主人公は気象学者のウィルで、巨大ハリケーンが近付く町・ガルフポートにいる兄を迎えに行きます。
ガルフポートには紙幣処理施設が存在しており、6億ドル分の古い紙幣を狙った強盗団が施設を襲撃するところからが物語の始まりです。
施設を管理する職員のケーシーとウィルの兄・ブリーズは、故障した発電装置を修理しようと施設に戻りますが、強盗団に襲われます。
ケーシーを逃がすためにブリーズは強盗団に捕まり、彼女と再会したウィルは兄の救出と犯罪防止に動いていくのが物語の流れです。
こちらでは兄弟の計画が強盗団の陰謀を阻止できた理由、なぜ3人がハリケーンから逃げ切れたのかを主に考察していきます。
ハリケーンに浮かび上がる顔の意味
物語の最初と最後で、ウィルにはハリケーンの顔が見えるような描写がありました。
この描写には、どのような意味が込められていたのでしょうか。考えられる意味は2点です。
ハリケーンに付けられた人物名の顔
1つ目はハリケーンに付けられた人物名の顔です。
ハリケーンは発生する度に、人物名に使われる名前が命名されます。
名前を付けられたハリケーンは流されるように海上や大陸を横断し、被害を生む存在です。
人のような名前を持ったハリケーンも意思があるという意味合いで、横断先の被害者を笑うような演出を入れたのではないでしょうか。
人々がハリケーンに抱く恐怖
2つ目は人々がハリケーンに抱く恐怖を表していると考えられます。
物語の最初は父が目の前で死亡し、ウィルとブリーズが避難した家は吹き飛ばされ、空を見ると骸骨の顔が笑っていました。
最後ではブリーズがハリケーンに飲み込まれそうなところを助けると、骸骨の顔は一瞬写るだけですぐに消えてしまいます。
骸骨の顔が見えるか見えないかは、ウィルの精神状態によって変わると考えられるでしょう。
彼に限らず、ハリケーンで大きな被害を受けた人の目からは、ハリケーンに笑われていると幻覚を見ているのかもしれません。
町の保安官が強盗団に協力していた理由
紙幣処理施設の襲撃に抵抗するため、ウィルとケーシーは町の保安官に助けを求めます。
しかし、保安官は強盗団と既に手を組んでいたため、彼らの敵として立ちはだかることになりました。
なぜ町の保安官は強盗団と手を組んでいたのでしょうか。考えられる理由は2点です。