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ハリウッド映画とは違い独特の世界観が魅力のフランス映画ですが、その代表作ともいえる「アメリ」は絵画のような色彩が魅力です。
コミュニケーション障害を持つアメリの行動は、一見するとただの思い付きの行動のように感じます。
しかし、その元となっている根底を知ればアメリの虜になるかもしれません。
キャッチコピーは「幸せになる」誰もが知りたいその方法とは一体何だったのでしょう。
アメリの行動は見返りを求めないもの
アメリはコミュニケーション能力に欠け、少々不思議な雰囲気をかもしだす女性です。
しかし彼女の行動の根本は見返りを求めない、純粋な気持ちでした。
アメリは見返りを求めない
多くの人は「人を幸せにしたい」という行動の裏側に、どこかで「お返し」を期待しているものです。
人は善い行いをしたから自分にも返ってくるとか、人の為を思って行動を起こしても、○○をしてあげたという気持ちになります。
しかし、アメリはこっそりと奇跡が起きたかのように演出し他人に幸せを与えていきます。
むしろ自分が善い行いをしていることを隠すかのような生き方です。
ともすれば「人を幸せにすること」は利己的な行動になりがちな行動ですが、アメリは人を幸せにするお手伝いを心底楽しんでいます。
見返りを求めないその素直さがアメリの魅力のひとつといえます。
アメリは父親にも愛を注いでいる
ハリウッド映画では「チャーリーとチョコレート工場」と通ずる点もあります。
それは不器用な父親の愛が子供を世界から隔離させている点です。
ハリウッド映画のチャーリーは、父親と距離を置きひとりの方が楽であると家を飛び出しています。
このチャーリーの行動は違和感なく共感出来るのではないでしょうか。
しかしアメリは自分にあまり関心を示さない父親に対しても愛を注いでいくのです。
ともすれば父親に憎悪を思ってもおかしくない状況下なのに、そんな父親に「幸せになるお手伝い」をするのがアメリの魅力なのです。
アメリの行動は単純
アメリの行動の裏には複雑な駆け引きはありません。彼女の行動の原動力は「好き」「嫌い」でしかないのです。
冒頭で好き嫌いを並べるアメリ
アメリの行動の根底には好きなことをする、嫌いなことをしないというルールがあります。
豆の袋に手を突っ込むことやサンマルタン運河で水切りをすることなど、挙げられる好きなことも些細なことです
しかし、好きなことがアメリの行動の基本です。
劇中では様々な登場人物の好きなことや嫌いなことがナレーションで述べられます。
どうでもいいことのような内容ですが、実はこの好き嫌いはとても重要な意味を持っています。
劇中の人物達は周りの人の目を気にせずに自分の好きなことをやって生きているのです。
アメリの行動は好きか嫌いかで決まる
人は様々な思惑や、駆け引きの中で生きています。