車の下に潜り込んでどこがおかしいかを見て直してしまうドロシー、警察と対等に対応をしたのはキャサリンです。
そして警察に声をかけられた際に一番スムーズにける対応をしたのはメアリーでした。
このそれぞれの振る舞いこそが、その後の差別に対する対応の方法へとつながっているのではないでしょうか。
諦めない姿勢
エンジニアになりたいと思うメアリーの前に立ちはだかった大きな壁がありました。
エンジニアになる為には白人専用の学校の学位が必要だったのです。
そこで彼女は裁判所に訴えを起こします。
一見絶対にかなわない夢だとしても、あきらめず解決していく姿勢こそ成功への大きなカギではないでしょうか。
彼女は事前に裁判官のことをよく調べ、前例がないことを初めてするという大切さを力説しました
諦めないという強い意志をもったメアリーだからこそ、得ることのできた入学の権利だったのではないでしょうか。
彼女達は本物の能力を持っていた
彼女達が白人男性社会で成功した一番の理由は、本物の能力を持っていたからです。
差別を超えるほどの確かな知識と実行力を兼ね備えていたのです。
その能力故に信頼関係を勝ち取り、黒人でも女性でも仕事は出来るということを証明してみせました。
差別対象の黒人女子がNASAにいた理由
差別の対象であった黒人女性がなぜNASAで働いていたのでしょう。
女性差別の仕事だった
本作品より少し時代を遡ってみると、コンピューターはなく計算は全て人間がおこなっていました。
NASAで計算にかかる時間は膨大なものとなります。
ソビエト連邦と宇宙開発競争を繰り広げていた時代、男性は計算に費やす時間がもったいないと感じ始めるのです。
そこで、計算だけ任せる女性を雇ったという歴史がありました。
劇中でポールはキャサリンに下記のセリフをいっています。
確認計算だけしていればいい
引用:ドリーム/配給会社:20世紀フォックス
これは重要な情報は一切教えないし、女性は計算だけしていればいいという女性差別の発言です。
黒人差別同様に女性差別の歴史も深いといえます。
人手不足で黒人を入れた
女性差別から生まれた計算士という仕事ですが、戦争に投入すると人手不足が問題になりました。
そこで白人ばかりではなく、黒人を雇うことになったようです。
計算士という仕事の元をたどれば、差別が生み出した仕事でした。