80年の「Ⅴ」公開時には、既に「全9作を3年ごとに制作する予定だ」という記事さえ出回っていました。
実際に、オリジナルのフィルムに 「エピソードⅣ」のサブタイトルのクレジットが全米で追加されたのは1981年、公開から4年後でした。
ルーカスは94年のインタビューで語っています。「脚本を書き始めてすぐ、これは1本には収まりきらないとわかった。
スカイウォーカー家やジェダイ騎士団について語り切るには、最低でも9本、つまり三部作が3組必要になる。
そうすると最初の作品には、前日譚と後日譚があるはずだから、真ん中の三部作なんだ、と気付いた」と。
この発言に至るまでも、ファンや業界内のスタッフからの評価や状況の変化などにジョージは敏感に反応していました。
「六部作で打ち止めにしようか?」などと思い悩んだ時期を経ての決定でした。
テクノロジーの発展と大ヒットが実現した続編
77年の「Ⅳ」公開当時、大ヒットになるとは、ジョージ自身全く予期していませんでした。
有名な逸話ですが、仲間のスティーブン・スビルバーグに「スター・ウォーズ」と「未知との遭遇」印税率2.5%の交換を持ちかけたとか。
スピルバーグはその後、長年にわたって膨大な収入を手にすることになりました。ジョージは、自作に期待していなかったのです。
99年に映画化がようやく実現した「Ⅰ」「Ⅱ」は、70年代後半当時のSFX技術では制作不可能なことが最大のネックでした。
それが「Ⅳ」の爆発的な大ヒットがきっかけのSF映画ブームに後押しされた、SFX技術の飛躍的な進歩により、撮影が実現しました。
本作はビデオやDVD、ブルーレイや4Kリマスターなど、何度となくソフト化されています。
メディアが変わる度に最新のテクノロジーを駆使して、既存の映像の手直しや修復もなされています。
ジョージは「最初の三部作の時は、家庭崩壊寸前だった」とか、
99年に新三部作の制作を発表した時も「オールドファンから非難轟々だった」など、ストレスフルな日々を振り返っています。
まさに天文学的な成功を収めたのにもかかわらず、創作上の悩みは、今なお尽きないようです。
新三部作は再びルーカス・フィルム制作
最高の幕引きか、新たなる希望再び?
その結果 ジョージは一旦はスター・ウォーズの制作から手を引きました。
しかし…「Ⅸ」の制作後の新三部作の制作に再びルーカス・フィルムが制作に関わることを、2019年4月に発表しました。
ジョージ・ルーカス自身は75歳になりました。
レイア姫役のキャリー・フィッシャーや、チューバッカを演じたピーター・メイヒューは亡くなってしまいました。
他のオリジナルキャストも高齢化し、「Ⅷ」のようなカメオ出演さえ、無理が効かなくなってきます。
新旧ファンの間でも賛否両論ありますが、作るからには、最高の幕引きを熱望したいものです。
ルークだけの運命って何?
ジェダイの騎士の血
ルークは、ジェダイの騎士であった父は「戦死した」と聞かされ、叔父と叔母の家庭、いわゆる普通の家庭で育てられました。