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『キングコング 髑髏島の巨神』は2017年公開のハリウッドの怪獣映画です。
キングコングといえば、ハリウッドを代表する怪獣といえるでしょう。
その人気から、今作は日本で制作された2作を含めると、8番目の作品となります。
世界的に人気のあるキングコングですが、今作は戦争と絡めた非常にメッセージ性のある作品となっています。
なぜベトナムが今作の舞台となったのか、そして映画のキャッチコピーやラストの結末は何を意味したものなのかを徹底解説します。
映画の舞台となった時代とは?
1973年には何があったのか
今作は「1973年」の出来事という設定です。
初めに、ホワイトハウス前でのベトナム戦争反対のデモが映し出されます。
アメリカでベトナム戦争反対のデモが起きた1973年とはどのような時代だったのでしょうか。
1945年に第二次世界大戦が終わり、時代はアメリカとソ連の冷戦の時代となります。
アメリカの資本主義・自由主義陣営、ソ連の共産主義・社会主義陣営で世界が二分されました。
冷戦での代理戦争の一つであったのが「ベトナム戦争」です。
そして1973年はアメリカがベトナムから撤退した年なのです。
世界を二分した冷戦
冷戦とは、アメリカとソ連による世界の盟主を決める戦いです。
実際にはアメリカとソ連が直接戦うことはありませんでした。
しかし「代理戦争」という、米ソが自陣の国々や政権に援助をし、代わりに戦わせようとしました。
そんな代理戦争の一つに今作と深く関わる「ベトナム戦争」があります。
映画に込められた人間に対するメッセージ
「人類よ、立ち向かうな。」
『キングコング 髑髏島の巨神』のキャッチコピーは実にシンプルな「人類よ、立ち向かうな。」です。
これはコングを始めとした巨大生物に人類が立ち向かっても勝ち目がない、というシンプルな意味です。
実際、今作で最も盛り上がるクライマックスのシーンはコングと大型スカル・クローラーとの戦いでした。
人間もスカル・クローラーに攻撃をすることはあっても、決定的なダメージを与えることはありませんでした。
ラストに描かれたメッセージ
ラストシーンで、ブルックスがコンラッドとウィーバーに、地球の王は人間ではなく、古代生物だと話します。
そのときに映し出された壁画に描かれたいたものが何か、お気づきでしょうか。