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【15時17分、パリ行き(ネタバレ)】テロに反撃した真意を考察!弾が出なかったのはなぜ?スペンサーが捧げた祈りの意味とは

出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07JWMH64L/?tag=cinema-notes-22

映画『15時17分、パリ行き』は2018年公開のクリント・イーストウッド監督による伝記映画です。

同じイーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』同様ノンフィクションに基づくフィクションとして製作されました。

2015年のタリス銃乱射事件という無差別テロを忠実に再現するために、様々な工夫が凝らされています。

まず主演のスペンサー・ストーン、アンソニー・サドラー、アレク・スカラトスが全員本人なのです。

更に脇のジュディ・グリアとジェナ・フィッシャー、列車の乗客も本人出演が多いのは凄まじい念の入れ様でしょう。

しかし、その熱量に反して批評家からは酷評だったらしく、以下にノミネートされました。

ヒューストン映画批評家協会賞では最低作品賞にノミネートされた。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/15時17分、パリ行き

イーストウッドらしく、スペンサーに焦点を当てながらも丁寧かつ繊細な群像劇を紡いでいます。

本稿ではスペンサーとアレクがテロに反撃した真意をネタバレ込みで考察していきましょう。

また、テロリストの弾が出なかった理由やスペンサーが捧げた祈りの意味も併せて読み解きます。

説話論的経済性

入門 説話比較の方法論

イーストウッド監督作品共通の特徴として「説明が少ない」ことが挙げられます。

それはすなわち説話論的経済性という映画文法の基本に通ずる特徴でありましょう。

近年の映画は3DやCGの発達で如何に大仰な演出をするかに重点が置かれています。

しかし、本来大事なのは「何を見せるか」ではなく「何を見せないか」ではないでしょうか。

イーストウッド監督作品の画面はそれがどんなジャンルであれ非常にシンプルです。

そしてシンプル故にこそ、想像力を掻き立てられ考察の余地も生まれていきます。

果たして史実を基にした本作が何を伝えてくれるかを本題に沿って読み解きましょう。

テロに反撃した真意

テロ

本作の見所は物語終盤のテロリストと3人の静かなる攻防です。

乗客の1人が撃たれる緊張状態でも、スペンサーとアレクは臨戦態勢でした。

果たして彼らがテロに反撃した真意は何なのでしょうか?

命の現場に携わっている

私の安全流儀 自分の命は、自分で守る (林業現場人 道具と技 Vol.12)

まずスペンサーとアレクは元々命の現場に携わっていたことが示されています。

スペンサーは救命救急や柔術の教習を受けながら、一流の救命士になろうとしていました。

一方のアレクもまた幼少期からの念願だった軍隊入りを見事に実現し、兵士として活躍しています。

彼らが仕事として行っていることが思わぬ形でテロリズムに役立てる時が来たのです。

無論功名心があったわけではなく、この状況を打開したいとただ願ってのことでした。

だからこそ、テロリスト相手にも怖じ気づくことなく立ち向かえたのでしょう。

刺激を欲していた

2つ目に、特にアレクがそうでしたが、3人共刺激に餓えた若者だったことを示しています。

アレクの派遣先であるアフガニスタンは思ったより平和で、非常に退屈に感じられていたのです。

また、スペンサーも救急救命士になろうと必死に努力するも、悉く落第で日の目を見ません。

何せ1つのことを大成するまでしっかりやり遂げるということをやったことがないのですから。

だからこそ、そんな燻った日々から何とか脱出してより成長したい思いがあったのでしょう。

若者の成長は満足感よりは寧ろ飢餓感にこそあるのだと推測されます。

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