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南北戦争を舞台に繰り広げられる男女のすれ違いを描いた「風と共に去りぬ」は、マーガレット・ミッチェル著の名作小説が元になった映画です。

南部白人貴族の文化が風と共に去っていったという「風と共に去りぬ」というタイトル。

これはラストシーンでレットの去る姿にも重なるダブル・ミーニングとして長く愛されています。

悪女とまで囁かれるスカーレット・オハラが、愛を見誤った理由や戦争を生き抜いた彼女の強さを徹底的に解明していきます。

スカーレット・オハラは悪女?

英語でひもとく『風と共に去りぬ』

「風と共に去りぬ」 の主人公スカーレット・オハラは魅力的な女性である一方、性悪説も流れる異色のヒロインです。

まずは初めにスカーレット・オハラの人間像を紐解いていきましょう。

自己中心的な考え方

何といってもスカーレットは自己中心的な性格で、世の中の全てが自分の思うように動くべきだと思っています。

アシュレーに告白する際も上手くいかず、平凡な女がお似合いであると悪態をついたり、レットにお金を工面してもらえない時もレットを激しく非難したりしています。

自分の非は認めず、上手くいかないことは全て人のせいにする女性なのです。

人を利用する

アシュレーの愛を得られなかったスカーレットは、メラニーの兄チャールズと結婚します。

チャールズを利用した愛のない当てつけ結婚です。

振られたからという理由で、愛していない人と結婚までしてしまう彼女は考えるより行動が先を行くタイプの女性なのでしょう。

また、妹と結婚予定だったフランクを横取りしたのも、フランクの財産を手にする為でした。

チャールズとフランクはスカーレットによって利用すべき人間という判断を下されたわけです。

お金主義者

スカーレットは財産を得る為に、様々な行動に出ています。

自分がお金を得る為に、他の人を犠牲にしてでも手に入れるのがスカーレットのやり方です。

戦時中の苦労を考えれば、お金に固執する気持ちもわかりますが他人を犠牲にするその手段は少々問題がありますね。

ヴィヴィアン・リーは一度降板していた

スカーレット・オハラを演じたヴィヴィアン・リーですが、こんなbitchは演じたくないと一度降板しています。

スカーレットは当時の女優が演じるのを避けたい程、常識外れた女性像だったのです。

わがままなのに愛される訳

ブロマイド写真★『風と共に去りぬ』ビビアン・リー/白黒/憂いのある横顔/スカーレット・オハラ

スカーレットが実際にそばにいたら、少々厄介な人物と感じるかもしれません。

しかし、子供のような素直さを持ち感情をストレートに表現する彼女の姿には潔さを感じます。

大人げない反面、偽善者ぶらず裏表のない人間といえます。

普通なら周りの目を気にして心にしまい込む感情や言葉をこれでもかというくらい、表にだす彼女は観ていてスカッとする人も多いでしょう。

スカーレットのようにわがままに生きたいと願う女性も少なくありません。

また映画がなかなかハッピーエンドにならないこともスカーレットが愛される理由の一つに挙げられます。

わがまま三昧の彼女がそれゆえに愛に見放され、いわば報復を受けています。

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