それは、自分のしたことが受け入れられなかったからです。

レイジは蟲毒の儀式を認めませんでしたが、最終的に自らもアカネやユキトシを手にかけます。

レイジにとって、2人を殺すことは生き残るための最後の選択肢だったのです。

もしも、これが実際に蟲毒の儀式であったならば、レイジも正気を保てたかもしれません。

しかし事実は、ただ7人ともたまたま閉じ込められていただけでした。

それを聞いたレイジは、人を殺してまで生き残った意味や、殺し合いに全く意味がなかったことに気付いたのです。

本作のように、密室空間に閉じ込められてからの殺し合いを描く映画や物語は数多くあります。

邦画で代表的なものといえば『バトル・ロワイヤル』。

海外の作品でいえば、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』。

けれども本作にはこれらの作品と決定的に異なる点があります。

それは誰かに意図的に閉じ込められた訳でも、殺し合いを仕掛けられた訳でもなかった点です。

しかし本当に、この7人は偶然閉じ込められたのでしょうか。

映画ではそのように説明されましたが、一方で観客の間では「蟲毒が行われていた」とする意見もあります。

その意見について解説していきます。

蟲毒は行われていたのではないのか

地震が原因で閉じ込められただけなのか

7人がたまたま閉じ込められただけだと明らかにされましたが、本当にそうだったのでしょうか。

閉じ込められた7人は誰もが七つの大罪に相当するようなバックグラウンドをもっていました。

たまたまそんな人たちが閉じ込められたとは考えにくいのです。

更に閉じ込められた人間の一人であるユキトシは、状況に合致する蟲毒の話を知っていました。

常人ではないバックグラウンドをもつ7人や、蟲毒を知るユキトシを考慮すると、ただの偶然とはいえません。

実は蟲毒は行われていた

中国最凶の呪い 蠱毒
実は、7人が蟲毒の儀式のために選ばれていた可能性も高いです。

助けに来た救助隊や状況を説明した警察も、蟲毒の儀式を行った組織とつながりがあった。

そのように考えると、更に本作がもつ謎にも深みがでます。

ユキトシが言ったように蟲毒の実験であったのか。

それとも救助隊や警察が説明したような、ただの災害による孤立であったのか。

この点に関しては観客の想像に任せられます。

観客の疑いを深めて作品により引き込まれるようにする監督の演出とも考えられます。

引き金となったユキトシの存在

殺し合いの引き金を引いたユキトシ

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