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【オーシャンズ8】で再現されたメット・ガラでキャストが着た豪華ドレスを解説!伝説のジュエリー”トゥーサン”についてのトリビアも

出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07NS11182/cinema-notes-22

女性版オーシャンズの登場として映画界を騒がせた「オーシャンズ8」。

粋で痛快な犯罪スペシャリストたちが活躍する「オーシャンズ」シリーズ最高のヒットとなったことでも話題になりました。

今作がこれほど注目されたのは相変わらずの怖いもの知らずの犯罪計画、テンポの良さなどダニー・オーシャン時代からの「オーシャンズ」シリーズならではの面白さに加えてキャスティングの妙。

そしてオール女性キャストを逆手に取った見事な舞台設定にあったといえるでしょう。

そう、今回の物語の舞台となるのはあの”メットガラ”。

ここでは「オーシャンズ8」で完全再現されたメットガラについてやキャストが纏った豪華衣装などに関するトリビアをご紹介。この記事を読んだ後にもう一度観たくなること請け合いです!

”メットガラ”とは?

”メットガラ(MET GALA)”はマンハッタンにある世界最大級の美術館、メトロポリタン美術館(通称The Met)で開催されるファッションの祭典です。

幅広いコレクション知られるメトロポリタン美術館

ポスター/スチール写真 A4 パターン17 オーシャンズ8 光沢プリント

メトロポリタン美術館は非常に幅広い個性的な収蔵物で知られている美術館ですが、なんと公立ではなく私立の美術館

世界有数の美術館が私立とはにわかには信じられないかもしれませんが、私立ゆえにユニークな企画展なども開催され、個性的でアメリカらしさを感じさせる美術館でもあります。

主催者はアナ・ウィンター

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そして世界中のセレブが注目するこのファッションの祭典を仕切るのはUSヴォーグの編集長であるアナ・ウィンターです。

ヴォーグはパリ・コレクションなどのハイファッションの情報を取り扱い、ファッション界においてはかなりの権威を誇る雑誌。

USヴォーグにおいて30年以上以上編集長の地位を守ってきたアナ・ウィンターはファッション界に君臨する女帝ともいえる存在で、彼女の一言がデザイナーやモデルの行く末を決めることもあるとか。

トレンドを生み出す側にいるアナ・ウィンター自身のファッションも常に注目の的であり、ファッション・アイコンとしてもトップクラスの存在感を放っています。

2006年に公開された映画「プラダを着た悪魔」でメリル・ストリープが演じた鬼編集長は彼女がモデルになったともいわれていますね(原作者は否定)。

メットガラの開催目的

メットガラはこのメトロポリタン美術館を舞台に毎年5月の第一月曜日に開催されるファッションの祭典ですが、その目的はメトロポリタン美術館の服飾部門の資金調達。

とはいえセレブがおしゃれをして集うただの資金集めパーティではありません。

メットガラはその年のメトロポリタン美術館が開催する展示会のオープニング・パーティとなっているのです。

そのためメットガラに招待されたゲストはまず展示会を観覧し、ディナーやパフォーマンスを楽しむという流れになっています。

全世界の注目を集めるメットガラのレッドカーペット

ポスター/スチール写真 A4 パターン18 オーシャンズ8 光沢プリント

メットガラではその年の展示会のテーマに沿ったドレスを着用することになっており、各ゲストはトレンドと自分の個性をどうテーマに織り込んでいくかに頭を悩ませることになります。

なぜならファッション界の大御所であるアナ・ウィンターが主催するファッションの祭典ともなれば注目度は抜群。

ヴォーグはもちろん、そのほかの媒体でもメットガラのゲストのファッションについて特集記事が載ることになります。

そこでセンスを見せつけることができたならば世界中に美しく洗練された自分の姿が報道され称賛を受けることに。

ですが逆の場合であれば「センスがない、洗練されていない」と容赦なくファッションチェックされてしまい、「ファッションセンスのないセレブ」の烙印を押されてしまうことになるからです。

「オーシャンズ8」で再現されたメットガラ

オーシャンズではこの世にも豪華なファッションの祭典、メットガラが舞台となったため劇中でメットガラが完全再現されたことも大きな話題を呼びました。

アナ・ウィンター監修

ポスター/スチール写真 A4 パターン19 オーシャンズ8 光沢プリント

監督自らがメットガラの主催者であるアナ・ウィンターに協力を求め、彼女の全面協力を得ることができました。

それゆえまるで本物のメットガラに負けるとも劣らないリアリティのある舞台が出来上がったのです。

メトロポリタン美術館で実際に撮影

そしてメットガラを主宰するアナ・ウィンターにつながりができたことで、アナ・ウィンターにを経由してメトロポリタン美術館に交渉が可能に。

その結果メトロポリタン美術館の全面協力のもと、実際にメットガラが開催される場所でのロケ撮影が可能になりました。

セットでの撮影も検討されていたそうです。

しかし、やはりメトロポリタン美術館の持つ重厚な雰囲気、歴史を感じさせる佇まいが本物ならではの迫力と存在感のある映像を作り出し、リアルなメットガラのようなあのシーンを描き出せた鍵になったといえるのではないでしょうか。

劇中のメットガラにはセレブが大集合

「オーシャンズ8」で再現されたメットガラには、リアルメットガラ顔負けかも、と思えるような豪華なセレブがカメオ出演しています。

もちろんアナ・ウィンターも

ポスター/スチール写真 A4 パターン12 オーシャンズ8 光沢プリント

その筆頭はアナ・ウィンター。彼女がいるなんでまさに本物のメットガラのようです。

ファッション界からは大物デザイナーのトミー・ヒルフィガーを筆頭にやジェイソン・ウー、アレキサンダー・ワンやザック・ポーゼンなどの第一線で活躍するデザイナー、モデルからははカイリー・ジェンナーやジジ・ハディット、アドリアナ・リマなど。

ライオネ・リッチーの娘でモデルとして活躍しているソフィア・リッチーの姿も見えます。

そしてカニエ・ウェストと結婚しますます勢いを増しているキム・カーダシアンマリア・シャラポワセリーナ・ウィリアムズなどのスポーツ界のセレブも登場。

なんとゼインやコモンまで!

さらに元ワン・ダイレクションのメンバーのゼイン・マリクやグラミー賞受賞ミュージシャンのコモンまでが参加しています。なんて豪華!

驚きの豪華カメオ出演のセレブはこのほかにもいますので是非探してみてください。ちなみにUSヴォーグの関係者も実は顔をのぞかせているそうですよ。

オーシャンズのメンバーが纏ったドレスは?

さて、オーシャンズの美しい女性たちはそれぞれの個性を見事に表現した洗練されたスタイルで登場しました。それぞれのドレスをご紹介しましょう。

ポスター/スチール写真 A4 パターン3 オーシャンズ8 光沢プリント

デビー・オーシャン…アルベルタ・フェレッティ

ヒロイン、サンドラ・ブロック演じるデビーのドレスを手掛けたのはイタリア人デザイナーのアルベルタ・フェレッティ。

ロマンチックで可憐なドレスを得意とする彼がデビーのためにデザインしたのはその名”オーシャン(海)”に着想を得たドレスでした。

人手や貝殻などをモチーフにしながらも大人の魅力満載のサンドラ・ブロックの個性を活かし、シックで華やかなものになっています。

ルー・ミラー…ジバンシィ(リカルド・ティッシ)

ケイト・ブランシェット演じるルーは個性的なスーツ姿で登場。イギー・ポップやジギー・スターダスト期のデヴィッド・ボウイを彷彿とさせる装いです。

リカルド・ティッシの手掛けるジバンシィのグリーンの光沢のあるパンツスーツを着こなせるのは知的さを感じさせるケイトしかいないでしょう。

ダフネ・クルーガー…ヴァレンチノ

物語のカギを握るカルティエのジュエリーを際立たせながら、ダフネ演じるアン・ハサウェイのナチュラルさを感じさせる魅力をも引き出したのはヴァレンチノ。

実際のレッドカーペットでもヴァレンチノを着ることが多いアン、さすがの着こなしです。

アミータ… ナイーム・カーン

美しいドレープや手刺繍が持ち味のインド人デザイナー、ナイーム・カーンのドレスはミシェル・オバマ大統領夫人もご愛用。

ファッション・ムービーにもよく登場するセレブ御用達ブランドです。アミータを演じるミンディ・カリングによく映える色合いが印象的。

タミー…プラダ

プラダらしいシックな漆黒のドレスがスタッフとして潜入しているサラ・ポールソン演じるタミーには用意されました。

スタッフとして節度あるドレスアップスタイルという印象ですが、ドレスのブラックがサラのブロンドの美しさを際立たせています。

コンスタンス…ジョナサン・シンカイ

コンスタンスを演じるオークワフィナのエキゾチックな雰囲気に非常にマッチしたエレガントなドレスはニューヨーク・コレクションで活躍する新進気鋭のデザイナー、ジョナサン・シンカイのものでした。

都会的なデザインを得意とするデザイナーですが、このメットガラでのドレスは非常にエレガントで美しい色使いが魅力的です。

ナインボール…ザック・ポーゼン

クールなハッカー、ナインボールを演じるリアーナの衣装はザック・ポーゼンが担当。

ユージェニー王女のウェディングドレスを手掛けたデザイナーだけあってさすがのカッティングの美しさです。ザック・ポーゼンはカメオ出演しているので、その姿を探してみてください。

ローズ・ワイル…ドルチェ&ガッバーナ

個性派女優ヘレナ・ボナム・カーターが演じるローズには夢見心地なバラのドレス。その名にちなんだのでしょう。

持ち前の独特の雰囲気でさっそうと着こなす姿はさすが、の一言です。

ターゲット”トゥーサン”が持つ意味

今回のオーシャンズの獲物はカルティエの至宝、”トゥーサン”。現存しないこの宝石が物語の需要な鍵を握ることになります。

このトゥーサンは実にオーシャンズにふさわしい獲物。それはなぜか、トゥーサンの由来からご説明しましょう。

トゥーサンは今は現存しない、伝説となってしまった幻のジュエリーです。

失われたジュエリー

ポスター/スチール写真 A4 パターン16 オーシャンズ8 光沢プリント

ナワナガルのマハラジャのオーダーを受けて制作されたこのネックレスは、136.25ctという驚くべき大きさのブルーホワイトダイヤモンド”クイーン オブ ザ ネーデルランド”をセンターに。

そしてその周囲にも通常のダイヤモンドよりも遥かに高価な最高級のピンクダイヤモンドやブルーダイヤモンドを使用した目もくらみそうなマスターピースといえる逸品でした。

それほどの芸術品は恐ろしいほどの迫力を持ちます。

かつてマリーアントワネットを破滅に追い込んだダイヤモンドの首飾りのような魔力を放っていたのかもしれません。

”トゥーサン”と名付けられたこのジュエリーは、持ち主のマハラジャ亡命時に解体され、この素晴らしい芸術品は永遠に失われてしまいました。

こうしたストーリーを持つジュエリーをターゲットに設定したこともこの映画の面白さの一つです。

誰もが、ましてや女性なら心奪わずにはいられないジュエリーを前にしてその美しさの価値よりも金銭的価値を優先するビジネスライクなオーシャンズは現代的な、そして現実をしっかりと見据えている女性の象徴であることを表しているのでしょう。

ジュエリーの持つ歴史的背景や芸術品としての価値を顧みず解体していく様子はオリジナルの”トゥーサン”の運命を思い起こさせます。

この映画に使用された”トゥーサン”にも同じ運命を辿らせることで偉大な宝飾品に敬意を払ったのではないか、とも受け取れるのではないでしょうか。

また、このジュエリーのネーミング”トゥーサン”は、カルティエのジュエリーの歴史の中でも非常に重要な役割を果たした女性の名前です。

”トゥーサン”から何を読み取るか

ポスター/スチール写真 A4 パターン20 オーシャンズ8 光沢プリント

かつて女性の名を冠したジュエリーである”トゥーサン”のオリジナルは男性であるマハラジャのために誕生し、マハラジャの首を飾りました。

そして時を経て蘇った現代の”トゥーサン”は男性ではなく美しい女性の首に飾られ、そして奪われ、解体されてその姿を失うのです

これはこの映画のテーマ性を表しているようにも感じられます。

女性の名前を冠した”トゥーサン”は男性の首にかけられるものではなく、女性たちが自分の意志で扱うもの。

かつての男性社会で女性は”男性に付属する美しい連れ”という存在に過ぎなかった時代とは変わり、女性が自分の意志で装い、自分の意志で物事を考え、自分の意志で生きていくことの宣言でもあるのです。

「オーシャンズ」シリーズがこのタイミングで女性キャスト版の「オーシャンズ8」を送り出したのにもそんな意図が込められているのではないかと思います。

ですが、”トゥーサン”を採用したことでよりその意味合いは強くなったのではないかとも考えられますね。

ちなみに失われたオリジナルの”トゥーサン”のセンターピース、”クイーン オブ ザ ネーデルランド”は現存し、素晴らしいダイヤモンドコレクションで知られているMouawad社が保管しています。

再カットが施され現在では135.92ctになっているということ。

このダイヤの運命を考えながら「オーシャンズ8」を観直してみると、また違った視点で楽しめるのでは、と思います。