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アンヌ・パリロー演じる主人公ニキータが暗殺者として活動しながらも、幸せを見つける映画「ニキータ」。
過酷な日々と初めて手に入れた本当の愛に翻弄されたニキータの苦悩は、観ている私達の胸を激しく揺さぶります。
最終的に組織から逃げ出したニキータはどこへ行ったのでしょうか?そして彼女の手紙に書かれていた内容とは。
今回はそれらの謎とともに、手紙を破り捨てたマルコの心情とラストシーンの真意もあわせて考察していきます。
手紙の内容
機密情報と共に残した手紙なのですから、機密情報をとりにくるボブに宛てたのは確かだと思われます。
そうであればボブへの感謝と逃亡することへの謝罪の言葉が書いてあったのではないでしょうか。
しかしこの映画がそれほど素直に予想通りの答えを用意してくれているとは思えません。
それにマルコが勝手に手紙を読み、挙句に破り捨てるような人間にはどうしても見えないのです。
手紙を破り捨てたマルコの心情
手紙の内容が明らかになっていない状態で、手紙を破り捨てたマルコの心情を考察するのは難しいです。
ですがここではあえて2つの仮説を立ててみようと思います。
1つ目はボブに嫉妬して感情のまま破り捨てたパターン。
2つ目は「ニキータは手紙をそもそも書いておらず、手紙は存在しなかった」というパターンです。では順番に解説していきます。
ボブへの嫉妬
最後の最後にニキータがボブの事を考えていたとなると、マルコは不服でしょう。
ニキータに初めての愛を教えたのはマルコであることは間違いないのですから。
だからこそボブへの嫉妬心に駆られて手紙を破り捨てたと考えられます。
この見解は映画を観た多くの人の頭に浮かんだのではないでしょうか。
本当は手紙など無かった
手紙があったかどうか知り得るのはマルコのみです。もしかしたら最初から手紙など無かったのかもしれません。
マルコは手紙を偽装したのではないでしょうか。手紙を破り捨てたのであれば、誰もそれを見せろといってこないはずです。
しかしマルコが偽装したとなると、その意図が謎です。もともと手紙が存在しないのなら、手紙の話題を出す意味が分かりません。
なにやらマルコが偽装したのは手紙だけではなそうです。
文面を尋ねた真意
マルコに対してボブは文面を尋ねます。この時点ではボブも手紙の存在について確信を持ってはいなかったのでしょう。
ボブの心の中では2つの気持ちが天秤にかけられていたはずです。まず素直に考えて、純粋に手紙の内容を知りたかった。
暗殺者として手塩にかけて育てたニキータの最後のメッセージを知りたいと思うのは当然です。そんな親心に近い感情で尋ねたのかもしれません。