愛する人がいなければ生きていく意味などない。そういう恋を探す努力をしなければ“生きる意味”がない。
心を開いていれば…いつか稲妻に打たれる…。
引用:ジョーブラックをよろしく/配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
ビルはただ単に生涯に一度も恋焦がれる経験をしないのはつまらないと言っているわけではないのでしょう。
愛娘であるスーザンのことを自分と同等の愛を与えられる男でないとだめで、そういう男と出会うには愛される努力も必要だと言っているのです。
ジョーブラックをよろしく
プライベートヘリを降りスーザンは職場の病院へ向かいます。その途中で立ち寄ったカフェでスーザンに稲妻が落ちるのです。
カフェで知り合った青年は電話で妹と話をしていました。その青年は妹を「ハニー」と呼んでいて、スーザンはその言葉で気を留めたのです。
スーザンもビルから「ハニー」と呼ばれていたからでしょう。青年が優し気に話し電話の向こうのハニーを励ます言葉に好印象を持ったのでした。
惹かれ合うも一瞬の出会い
気さくな青年との出会いはスーザンの心を開きました。
青年の恋愛に関する価値観や恋人への愛情表現のそれは、その朝に父から聞いたアドバイスそのものであった偶然に心が動いたのです。
青年「お互いが相手のために尽くすこと、僕に尽くしてくれる女の子には尽くしてあげたい。」
スーザン「でも、最近はそういう人みつけるのは難しいわよ」
青年「そう思う?でも、探していれば“稲妻は落ちる”」
引用:ジョーブラックをよろしく/配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
カフェでの別れ際には二人はお互いに「僕(私)、あなたのこととても好きよ」というも、名前や連絡先も交換せずその場で別れます。
お互いに何度も振り返るのに一回もタイミングが合わぬまま、青年は自動車にはねられスーザンは職場の病院へと姿を消しました。
ビルの目の前に姿を現した死神の正体
スーザンがカフェで出会った青年は自動車にはねられました。しかし、その後ビルの自宅に現れた死神はその青年の姿をしていました。
青年もまた、あの日に死ぬ運命で死神が憑いていたのでしょうか?
人間界を観て周るための体という意味は、死神がスーザンにも興味をもったから彼の体を手に入れたようにも考察できます。
稲妻に当たった人間と死神
ビルは家族や会社の役員などに死神のことを「ジョー・ブラック」と紹介します。
スーザンは昼間にコーヒーショップで会った青年が自宅にいたことで驚き、その時の青年の雰囲気とはあきらかに違うことに違和感も覚えます。
ジョーはビルの自宅で過ごしビジネスにも参加し人間界を探検し、ついにはスーザンの勤めている病院にまで行きます。
病院に運ばれた病人の痛みを一瞬癒すシーンがありますが、大天使サリエルの役目には医療に精通し“癒す者”とする説があるのです。
ジョーに心を開き始めたスーザン
ジョーは医療現場でのスーザンのありかたに感銘し褒めたたえたことで、スーザンはジョーに心を動かされます。
コーヒーショップでの人当たりの良い青年と神秘的で謎めいた魅力のジョー、その両方に心を奪われていったのです。