それまであまりメジャーな存在ではなかったアイアンマンが一躍人気ヒーローになった理由を探っていきます。
2019.06.19
【アイアンマン】MCUの原点となったこの作品の公開の背景には何があったのか徹底解説!一躍人気ヒーローになった理由とは
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ヒーローらしからぬ悩みが共感を生んだ
ヒーローといえば強く、正義感の強いイメージが定番でしたが、トニー・スタークは違います。
傲慢で友人が少なく孤立してしまう、いわば欠点多き人間です。
スーパーパワーを持っているわけでもなく、莫大な資産と頭脳だけが彼の武器となるのです。
そんな欠点だらけのヒーローが人気を呼んだのは現代に生きる人々の「共感」を生んだからです。
正義を振りかざすわけでもなく、完璧でもないそんな一人の男がアイアンマンスーツを装着しヒーローになる。時代にマッチしたヒーロー像だったのでしょう。
アイアンマンは悩みが多く不安定さが魅力のヒーローなのです。
リアル感が映画を成功に導いた
アイアンマンが人気ヒーローになったのには、制作者側の努力のおかげでもあります。
アイアンスーツへのこだわり
制作サイドが台本よりも優先したのは実写化に向けたアイアンスーツの「動き」です。
そしてこのアイアンスーツへのこだわりが功をなし一躍人気ヒーローへと押しあがっていったのです。
まず、スーツは人が着用して実際に動けるという基準を設けました。ロバート・ダウニー・Jr.も実際に着用し演じています。
最重量は45㎏程あったようです。CGでは出せないリアルな重量感が観るものに伝わり臨場感を上げていたのです。
飛行シーンの臨場感
アイアンマンといえば、独特の飛び方をしますが、映画を観ても手のひらや足の裏からの発射ではバランスが難しそうだなと感じます。
実は、観客にバランスが難しいだろうと感じさせた「飛び方」には秘密があります。
通常ワイヤーで吊って撮影しますが、アイアンマンの飛行シーンは足裏に体重がかかるようセッティングをし、実際にバランスを取りながら撮影しました。
ハラハラするようなバランス感は、リアルさを追求した制作側が仕組んだものだったのです。
時代に沿った人間味のあるヒーロー像が人気を呼んだ
台本が未完成のまま進んだ「アイアンマン」は、だからこそリアリティがあり観るものを自然と劇中に引きずり込みます。
ヒーローはこうあるべきだという概念を打ち砕いた、新しいヒーローは現代の時代にそった欠点多きヒーローでした。しかしだからこそ人は彼に魅了し、彼の行動から目が離せなくなるのです。
アイアンマンは今後も歴史に名を残す人気ヒーローとして存在し続けることでしょう。