ウォンカを語る上で彼の幼児性を無視するわけにはいきません。劇中には彼の幼児性を示すシーンが多くちりばめられています。

ゴールドチケットを入れた理由

ゴールドチケットをチョコに忍ばせて、工場へ招待するという方法はとても夢のあることです。

ウォンカは子供の部分が多く残っており、自分が楽しいと思うこと=子供が喜ぶことに直結しています。

はたから見ればチケット欲しさにいくつものチョコを買うので、売り上げの向上になる為だろうと思えますが、ウォンカはそれだけじゃない純粋なワクワク感を求めています。

他人に無関心

ウォンカの幼児性は他人への無関心さにもあります。

子供達が危機に瀕しても冷酷にあしらうシーンが滑稽に描かれていますが、ウォンカは冷たい人間という訳ではありません。

自分の幼児性が強いために、気に入らない子供、ルールを守ってくれない子供は嫌いなのです。

嫌いという気持ちも子供のようにストレートに表現してしまいます。

父の過剰な仕事病がウォンカを育てた

家出の原因を作ったウォンカの父は、子供の楽しみを踏みにじるような歯科医です。

父親ウィルバー・ウォンカに悪気はなく、むしろ子供を思っての行動でしたが少々行き過ぎていたのですね。

子供時代のウォンカに父の偏った愛情が届くはずもなく、愛を知らない大人に育ってしまったのです。

トラウマが原因?大人になりきれてないウォンカ

ウォンカに幼児性が残っているのは、子供の時に家出をして一部の成長が止まってしまったせいです。

引きこもり同然で工場で暮らしていれば、大人への成長に必要な刺激を得ることは難しいでしょう。

ましてウォンカには母親がおらず、愛情の欠落感というトラウマもプラスされています。この母親不在という設定が彼の幼児性を強くした要因であるともいえます。

人は母親との距離をバランスよくとっていく過程で、自我を確立していくといわれているからです。

工場内がまるで夢の国

子供の頃、家は彼にとって居ずらい場所でしかありませんでした。その反動もあるのかウォンカの工場はまるで遊園地のようです。

チョコレートの滝やお菓子の花々など、工場の中には不必要と思える作りです。

しかしウォンカはチャーリーに後継者を断られた際に、下記のように告げて

います。

落ち込んでいるから、チョコの味も落ちている

引用:チャーリーとチョコレート工場/配給会社:ワーナー・ブラザーズ

彼にとって幸せな気分でいることが、売り上げにとっても重要であるということです。夢の国のような工場内部も売り上げに直結する要素だったのです。

チャーリーは家族との繋がりを思い出させた

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大人になり切れていないウォンカですが、チャーリーとの出会いで大きく成長していきます。

チャーリーとウォンカは大人と子供

この映画の面白い所ですが、大人であるはずのウォンカの中身は子供で、子供であるはずのチャーリーの方が大人の部分を多く持っています。

ウォンカは自分の世界に閉じこもり、好きなことだけを行ってきました。一方チャーリーは極貧のなか、社会の波にもまれて過ごしています。

この二人の精神的な差こそが映画の見どころであり、滑稽さを引き立てる要素となっているのです。

チャーリーがなぜ断るか理解できなかった

チャーリーは家族と一緒に住めないからという理由で後継者を断りますが、ウォンカはその理由が理解出来なかったことでしょう。

ウォンカは「家族と会えない=嬉しいこと」と思っています。

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