アイリーンを「フィリピンに帰す」と口に出してから、複数の女性と関係を持った自分に怒りを覚えたのではないでしょうか。
不器用な彼が出した答えとして、木々にアイリーンの名前を刻むことにより、自分の暴走を抑えていたとも考えられます。
ツルが笑みをこぼした結末の意味
物語終盤、ツルが微笑みながら死を迎える場面があります。
ずっと軽蔑してきたアイリーンの背中にいながら、なぜ微笑むことができたのでしょうか。
考えられる要素としては、アイリーンと岩男との間に子供ができたからだと考えられます。
ツルは以前から岩男と結婚相手の間にできた孫の顔が見たいと言っていました。
ずっと実家暮らしで女付き合いの無い息子に対し、嫁が来てくれるか彼女は不安を抱いていたことでしょう。
岩男の血を受け継いだ子供ができたという朗報は嬉しかったのだと考えられます。
死の間際には、ツルが岩男と思われる子供を出産する走馬灯を見てしまい、うっかり笑ってしまったのではないでしょうか。
物語終了後の展開について
本作はアイリーンに、岩男の声が幻聴で聞こえた瞬間に終わりを迎えます。
原作では数年後にアイリーンは別の男性と再婚し、再婚相手との子供とアイリーンと岩男との間にできた子供と暮らしていく展開です。
原作以外の展開であれば、彼女はどのような人生を歩んでいくのでしょうか。考えられるのは2パターンです。
お金の使い方や帰り方も分からず日本で苦しむ
元々の家族はフィリピンに居て、日本での家族は彼女を残して亡くなり、親しかったマリーンの居たパブは営業停止しています。
居場所が無くなった彼女は、日本で生きる方法をあまり知らず苦しむ未来があるかもしれません。
岩男のキャッシュカードの使い方が分かるような描写も無かったので、彼女は使い方が分からない可能性があります。
結果、お金の引き出しも行えず、フィリピンに帰ることもできない事態に陥ると考えられないでしょうか。
逮捕される
ツルが亡くなり、アイリーンは村の駐在にツルと岩男が死んだことを伝えました。
この時、アイリーンは死亡時の第一発見者として犯人に疑われて逮捕されてしまう可能性が生まれます。
岩男が木々に刻んだアイリーンの名前をダイイングメッセージと受け取られ、なぜツルを山に連れて行ったのかなどと疑問ばかりです。
これらの要素から、下手したら逮捕されてしまうのではないかと想像できます。
作品は何を訴えているのか
42歳の男性とフィリピン人の少女が国際結婚する『愛しのアイリーン』は、視聴者たちに何を訴えようとしているのでしょうか。