ヘラは孤独だったのです。引っ越ししたばかりで友達もいませんでした。

父親も決してヘラの気持ちを察していたようには見えません。

でもこのような二人の関係は相手がフーシだからこそあり得たのです。

先入観がない

常識的に考えてフーシのような男に変質者の疑いを持つことは決して不思議なことではありません。

どう考えても近づかないにこしたことはないのです。

ヘラにはこのような大人の先入観は少なかったのです。彼女は自分に構ってくれるフーシに好感を持ったのではないでしょうか。

子供は自分を庇護してくれる存在や自分に害する存在に敏感です。彼女は直感的にフーシの無害性を感じ取ったに違いありません。

二人の共通点

フーシは決して子供を上から目線で見ません。ヘラにとってフーシは同じ子供同士に見えたのではないでしょうか。

フーシとヘラは大人と子供の関係ではなく、近所の子供同士だったに違いありません。

フーシは遊びにも全力で取り組みます。これもまたヘラをフーシに近づけた理由の一つなのです。

フーシとヘラは二人とも遊び相手が欲しかったのでしょう。

フーシにはジオラマを使った戦争ゲームの友達がいるにはいましたが、それだけでした。

ヘラに男友達が出来てフーシと距離を置くようになったのは、決して深い意味はありません。

もちろん大人の干渉があったことは間違いないでしょうが、ヘラはフーシの他に遊び相手を見つけただけなのです。

母親の思い

家

純粋なフーシと異なり彼の母親は俗物のように見えます。世の大人にありがちな自己都合で物事を判断するタイプです。

フーシに彼女を作るようにけしかけたり、シェヴンとの関係をからかったりする姿勢には母親らしい愛情は感じられません。

いざとなったらシェヴンの所に行こうとするフーシを「自分を捨てるのか」と責め立てるではありませんか。

でも結局母親のことを心配しつつもシェヴンを選んだフーシが家を出て行く際、母親は静かに見送りました。

ここにきて母親はやっと母親らしくフーシの身になって物事を考えたのではないでしょうか。

一人で旅立った理由

journey

フーシはシェヴンのためになすべき事をなし終えて海外旅行に旅立ちました。

この旅行はシェヴンのために企画したものでしたので、キャンセルする選択肢もあり得ました。

彼は運命を受け入れることに慣れています。彼はシェヴンとの関係が終わったとも考えていないはずです。

彼は一人でラジコンのおもちゃで遊ぶように、一人で旅だっただけなのではないでしょか。

シンプルな生き方を貫くフーシ

純粋

フーシのような生き方は誰にでも出来るわけではありません。

人に多くを求めず、自分のなすべき事を淡々とこなす。人を恨むことも知らず、自分で楽しめる小さな事を探す。

まさにフーシは愛すべき男なのです。

ただ世間の垢に染まった大人たちにとっては、どこか居心地の悪さを感じさせる存在かも知れません。