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シネラマ方式で観たかったと感じた方は一度チェックしてみてください。
縦の広がりだけでなく横の広がりも見どころ
開拓していく中で豊かになる人の生活
西部開拓を行っていくうちに人々の生活も大きく変化していきました。
第1話では文明の発達を感じさせるようなものは一切ありませんでしたが、第2話では賭博場が存在するのです。
いつの間にか街ができ、日常に必要な施設以外の娯楽場ができていました。第4話になると機関車が登場します。
第1話の頃にはいかだで命がけで進んだ距離も機関車に乗ってすぐに行くことができるようになりました。
このように文明の移り変わりという点に着目しても楽しむことができるのです。
アメリカの歴史や文化を学びたい方は改めて豊かになっていく人々の生活を見てください。
横の広がりで見ても楽しみながら勉強になる！
上記のように都市ができたり移動手段が発達した他にも、音楽や食事、通信手段などの変化も見られます。
戦争以外でも多くの人が命を落としていますが、亡くなった際の葬儀の方法も変化しているのです。
南北戦争が終わってから街の雰囲気がまたガラッと変わり、この時期にアメリカの産業革命が盛んであったこともうかがえますね。
産業革命は1860年代より本格的に工業中心の国作りを始め、工業と縁のなかった西部にも少しずつ文明が届いていきます。
家族三世代という縦の繋がりに目がいってしまいますが、その時代ごとに横の広がりも増していっているのです。
こうやって少しずつ人々が、暮らしに必要だと感じるものや便利なものを増やしていき、現代まできたのでしょう。
こだわっているのは映像だけではない！
一流の監督3名によるオムニバス
制作者のバーナード・スミスはこの超大作を1人の監督で撮影すると膨大な時間がかかってしまうと3人の監督を起用しました。
第1話・第2話・第5話を『サーカスの世界』や『ネバダ・スミス』のヘンリー・ハサウェイが担当しています。
第3話を『駅馬車』や『静かなる男』のジョン・フォードが、第4話を『砂塵』のジョージ・マーシャルがそれぞれ担当したのです。
ハリウッドの最前線で活躍していた3人が監督したそれぞれの物語は同じレンズを通していながらも、異なる良さが出ています。
また各物語に起用されている俳優陣も全体的に主役級の方ばかりで、どこを取っても手を抜かない姿勢が見られます。
聞かせる音楽を担当したのはアルフレッド・ニューマン
1920年代後半ブロードウェイで活躍していたアルフレッド・ニューマンがあらゆる挿入歌を担当しました。
アカデミー作曲賞やアカデミー編曲賞も受賞している経歴もある彼が作中の曲を作り指揮までとっています。
映画音楽の元締的存在とまでいわれたアルフレッドが作り出す楽曲は映像だけでなく耳からも聞き入ってしまうものでした。
喜怒哀楽を場面に応じて使い分けており、場面によってはより一層強い表現をしています。
楽曲にもすべてに想いが詰まっており、3時間ある大作を飽きさせない工夫があったのです。
