出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B07TYMMFPQ/?tag=cinema-notes-22
平成最後の劇場版作品である『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』。
クレヨンしんちゃんの映画は、ギャグが満載でありながら、常に家族の絆もしっかりと描いています。
しかし、本作では家族の絆以外にも夫婦の絆についても描かれていることにお気づきでしょうか。
今回は、野原一家がみつけた真の宝が何なのか、なぜ今さら新婚旅行なのかを解説していきます。
冒険の先に見つけた真の宝とは
本当のお宝はエメラルドではない
野原一家にとって魅惑のエメラルドは宝ではありませんでした。
野原一家にとって真の宝物とは、家族であり家族との絆だったのです。
それを改めて感じられたのが、本作での冒険でした。
宝とは何かを教えてくれるひろし
ラストで、宝とは何かを語るひろしの言葉に胸を打たれた人も多いことでしょう。
「いいか、しんのすけ。本当のお宝ってのは、人生をかけて夢中になれるもの。好きなものだよ。大人になるまでゆっくり見つけろよ。俺はとっくに見つけてるぜ」
引用:映画クレヨンしんちゃん新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~/配給会社:東宝
妻や夫、家族とは共に過ごす時間が多いため、日常生活でもその大切さやありがたみをおろそかにしがちです。
それはひろしとみさえも同様でした。
お互いへの不満が知らず知らずのうちに溜まり、家族と思い出をつくるはずの旅行先で不満が爆発しました。
けれども、ひろしが捕らわれたことでパートナーや家族の大切さを実感します。
そして、その絆こそが宝物であると再確認しました。
そんな当たり前だけど大切なことを「宝物」と表現して教えてくれたのが本作なのです。
子どもならではのしんのすけの優しさ
しんのすけは普段お尻を出したり、お姉さんが大好きだったりと5歳児とは思えない行動があります。
また映画では家族や友人、それに世界を救う、尋常ではないパワフルさも見せます。
一方、本作の最後にコアラに対して見せた優しさ。
人間だから、動物だからと全く分け隔てのない、子どもならではの純粋な優しさ。
そんな優しさも、しんのすけの魅力といえるでしょう。
放送開始から27年を経ての新婚旅行
なぜ今さら新婚旅行へ?
家族の大切さの認識はできたけれども、そもそもなぜ今さら家族旅行なのか疑問に思った方もいるでしょう。
クレヨンしんちゃんはアニメを放送してから2019年時点で27年が経っています。
しかし、アニメ版において野原夫妻は新婚旅行に行けていません。
理由は、結婚当時お金がなかったからです。
結婚してからもしんのすけやひまわりの世話などでなかなか時間がとれなかった二人。
このように結婚して時間が経ってから新婚旅行に行く夫婦は、現実でも珍しくありません。
子供が生まれた後に行くという夫婦もよくみられます。