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映画『GODZILLA 星を喰う者』はアニメ映画『GODZILLA』3部作の完結編となる作品です。

2018年11月9日に劇場公開され、2ヶ月後にNetflixにて全世界へ配信されました。

平成最後のゴジラ映画として描かれた本シリーズは脚本家・虚淵玄の作家性が色濃く出ています。

前作のラストで怪獣ゴジラ・アースに敗れたハルオ達人類が地球と取り戻す為の最後の戦いです。

満を持してのギドラの登場も往年のゴジラファンの心を熱くさせ、正に集大成というに相応しいでしょう。

本稿ではゴジラと最後の戦いへ向かったハルオの決意を中心に考察していきます。

また、ミアナにゴジラに対する憎しみがない理由や序盤の儀式の意味も併せて掘り下げましょう。

破壊と創造

破壊と創造の人事

本作を含むアニメのGODZILLAシリーズ3部作が取り組んだテーマは「破壊と創造」です。

虚淵玄らしい複雑で高尚な要素を用いてますが、核の部分は実はとてもシンプルに出来ています。

ゴジラとギドラ、地球人類と異星人の二項対立を繰り返しながら最後に新境地へと着地するのです。

弁証法のような物語展開の末に待ち受ける結末は果たして何を伝えてくれるのでしょうか?

3部作の集大成という文脈も踏まえながら、本作の目指す所を考察していきます。

戦いへ向かったハルオの決意

決意

クライマックスとして描かれるゴジラとの戦いへ赴くハルオは本作最大の見せ場になっています。

ラストで彼はユウコの体を抱きかかえながら単身ゴジラへと向かい、あっけなく死を遂げるのです。

負け戦になると分かっていながら戦いへ向かったハルオの決意を考察していきましょう。

争いの元凶となる

1つ目はハルオとユウコたち人類の文明の利器がゴジラとの争いの元凶になるからです。

ハルオはその事実をメトフィエスとの交流の中で聞かされ、熟考した結果気付きました。

だからハルオの中ではもうゴジラとの戦いの勝ち負けなどどうでもいいのでしょう。

ミアナには「負け戦に挑まなければならない時もある」と告げながら、声や表情は不思議と穏やかでした。

つまりハルオは自分の役目が終わり、もうフツア族と一緒には居られないことを悟ったのです。

それは切なく悲しい結末でありながら、同時に物語の中で論理的に導かれた結末ではないでしょうか。

犠牲者達への罪償い

償い (幻冬舎文庫)

2つ目にゴジラとの戦いで死んだ犠牲者達への罪償いという側面も戦いの決意に含まれています。

前2作も踏まえると実に多くの人達がゴジラ・アースの犠牲者として戦死しているのです。

また、ユウコにしても無事生き延びたものの意識はなく肉体だけが生きながらている植物人間状態でした。

序盤ではそのせいでゴジラ・アース退治に失敗したハルオの処遇について賛否両論となっていたのです。

ここまで事態が悪化しているとなればその責任はゴジラに立ち向かう形でしか取れないのでしょう。

だからこそハルオはユウコの思いごと戦死した犠牲者達への罪償いとして立ち向かったと推測されます。

「人間」であることの証明

人間の証明 (角川文庫)

そして何よりこの戦いの決意で描かれているのはハルオがあくまでも「人間」であることの証明です。

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